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第2490話
睡眠充足
投稿日: 2006/01/25(水) 14:56:33 ID:lGB/ceSW
チューゴ君の家は、最近、事業が好調です。
「本当に好調なのか」なんて懐疑的な人もいますが、
少なくとも表面上は好調さを保っています。
その自信の表れなのかどうか、このところ、チューゴ君のタイワンちゃんに
対するアプローチも盛んです。
「中華アパートに引っ越してくるアル」
「そう意地を張らずに、素直になるアル」
「ウチはもっともっと大金持ちになるアル。そうなってから、
『お嫁にもらって』といっても遅いアルよ」
まあ、こんな感じです。
今日もチューゴ君が、タイワンちゃんに付きまとっています。
「今日はタイワンに、いい話を持ってきたアル」
「断るわ」
話の内容も聞かずに、拒否するタイワンちゃん。
しかし、チューゴ君の分厚い面の皮には、この程度の言葉では傷
ひとつきません。
「タイワンはヌイグルミが好きと聞いたアル」
「さあね」
「特に可愛いヌイグルミに目がないそうアルネ?」
「知らないわ」
「チューゴ家では、可愛いヌイグルミを沢山作っているアル」
「関係ないでしょ」
「そんなタイワンに、朕からの心のこもった贈り物があるアル」
噛み合っていない会話を続けながらチューゴ君がカバンから何かを
引っ張り出します。
「プレゼントで私の気を引こうっての?見え透いた手よね」
フンッと軽く鼻を鳴らして、立ち去ろうとしたタイワンちゃん。
その行く手を遮るように、チューゴ君が手にしたものを突き出します。
とても可愛らしいパンダのヌイグルミです。
ドキっ。
タイワンちゃんの心臓が大きく高鳴りました。
「タイワン。このパンダのヌイグルミ、欲しいアルカ?」
「べ、別に欲しくなんかないわよ」
そういうタイワンちゃんでしたが、頬が紅潮しています。
「いらないアルカ?残念アルネ。じゃあこれは持って帰るアル」
チューゴ君がヌイグルミを再びカバンの中にしまいこみます。
「ちょ、ちょっと待って、もっとよく見せて」
タイワンちゃんが慌てていいます。
「ウチに来れば、このヌイグルミをタイワンに進呈するアル」
チューゴ君は小さく笑いながらそういって、足早に立ち去ってしまいました。
「あのヌイグルミは可愛い」
「でも、あいつのウチになんか行きたくない」
「でも、あのヌイグルミは欲しい」
「でも、あいつに借りを作りたくない」
「でも、ヌイグルミが悪いわけじゃあないし」
そんな相反する考えが、頭の中をぐるぐる回り、思い悩んでいる
タイワンちゃんなのでした。
解説
睡眠充足
投稿日: 2006/01/25(水) 15:00:03 ID:lGB/ceSW
ttp://www.asahi.com/international/update/0106/008.html
ttp://www.people.ne.jp/2006/01/22/jp20060122_56926.html
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