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第2603話 U-33 ◆JOCEixq6zU 投稿日: 2006/09/24(日) 13:52:59 ID:heS/eRvY
『支えてくれて ありがとう』

 胸にコサージュを飾り、フリルのついたドレス姿でおめかししたニホンちゃんが、ちょっと緊張した表情で
大きな花束を抱えています。
 ここは日ノ本家の一族が一同に集まったパーティー会場、ニホンちゃんは、そこでシシローおじさんに
花束を贈呈するという大役を仰せつかっているのでした。

 壇上で挨拶をしていたシシローおじさんが
「5年間ありがとうございました」
 と挨拶を締めると、
「さあ、出番だよ」
 とパパが小声で言いました。
 それを合図にシシローおじさんの前に進み出たニホンちゃんは、
「長い間お疲れ様でした」
 と言いながら花束を手渡しました。
 笑顔で花束を受け取ったシシローおじさんが、それを高く掲げて
「ありがとう 支えてくれて ありがとう」
 と大きな声で叫ぶと、会場は割れるような大きな拍手に包まれました。
 ニホンちゃんもみんなといっしょに、手が痛くなるほど拍手を続けました。
 なんとなく胸がジーンとなったニホンちゃんは、拍手をしながら少し涙ぐんでいました。

 拍手が収まったところでシシローおじさんは、後ろに控えていた男の人を手招きしました。
「私の後任のシンゾー君です。どうかよろしくお願いします」
 シンゾーと呼ばれた男の人が前に出て一礼すると、再び拍手が巻き起こりました。

 その時です。
 人ごみをすり抜けてシンゾーさんに近づく人影がありました。
 それはメモ帳とエンピツを手にしたアサヒちゃんでした。
 アサヒちゃんは、シンゾーさんの前に進み出ると勢い込んで尋ねました。
「アサヒですが、お墓参りには行くんですか?」

解説 U-33 ◆JOCEixq6zU 投稿日: 2006/09/24(日) 13:54:10 ID:heS/eRvY
(ソース)
★☆ 小泉内閣メールマガジン最終号 ☆★
5年間ありがとうございました
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2006/0921.html

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