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第2613話 黒いブラック 投稿日: 2006/10/14(土) 10:24:03 ID:y/tSFDhL
『地球町事務総長選挙』

地球町には町の団結と各家の調整を目的として調整を行う会議が有ります。
「国連」と呼ばれる組織です。
地球町の町会には「町長」という役職は有りません。
一般の町の様に「町長」を作ると力の強い家(アメリー君、エリザベスちゃん、フランソワーズちゃん
ロシアノビッチ君、チューゴ君)が争い、町内が混乱するからです。
実質的に町会で力を持つこれら五家が「理事」として互いを牽制している状況で安定を保っています。
ただ、組織のまとめ役として「長」が必要ですので「事務総長」という役職が作って有ります。
今まで「事務総長」を努めていた「アナンさん」の任期が今年で切れるので、
次の「総長」を決める為に選挙を行う事になりました。
続く・・・
「269」の続き

この町会は調和と有効を目的としている為、あまり強制力とかはありません。
各家の譲歩や地域平和の為の貢献で支えられています。
また、影響力の強い家(前出五家、+ニホンちゃん+マカロニーノ君+カナディアン君等)などの家からは
不文律で立候補が出来なくなっています。
今回の選挙に立候補したのは、
アフガンちゃんの所のガニさん、イン堂くんの所のラルールさん、タイラン君の所のスラキさん
スリランちゃんの所のダナパさん等、七名が立候補しました。
その中に、カンコ君の所のパンさんも入っていました。
これらの人の中から、理事の五家と非常勤理事10家の代表による投票によって「総長」を選出します。
偶然、非常任理事にはニホンちゃんも選ばれていましたので、投票をする事に成りました。
でも、ニホンちゃんは八方美人の性格上、投票にあまり乗り気ではありません。
続く・・・
「269」の続き
それでも、今後5年間の町内の調整役を選ぶ為、真剣に考えます。
 ニ「あんまり、調整力の期待できない人は嫌だな〜、知識に偏ったタイプも敬遠したいな〜」
 ウ「イン堂君の所の人なんか如何?、イン堂君の家は現在成長途中だけどスペック的にはチューゴ君の
   所に負けないくらいの力を付けそうだよ。 その将来性に期待してみんな妥協して上手に会を
   運営してくれるかもよ。」
ウヨ君がニホンちゃんを惑わします。
 ニ「でも、イン堂君の所はチューゴ君なんかと衝突しそうだよ。粘着なチューゴ君が反対すれば
   会の運営が止まっちゃうよ。」
 ウ「そうか・・・なら誰を選ぶの? なんにしてもカンコの所だけは選びたくないよね。」
 ニ「そんな、カンコ君の所だからって差別しちゃいけないんだよ。」
 ウ「でもさ、カンコの所のノムタンがこの間「ニホンとの問題に国連の介入は受け付けないnida。」
   とか「家内規定より町内規範を優先させる意味は無いnida。」とか行ってたよ。」
 ウ「それに、身内のキッチョムと仲たがいしてキッチョムも独自に国連に代表を出しているじゃないか
   火種の元だよ。 あと、このあいだ姉さんが国連改革案で理事の仲間入りしようとした時、
   おもいっきり反対されてたじゃないか。」
 ニ「それはそうだけど・・・選挙って難しいよね。」 
続く・・・
「269」の続き
総長選挙には何回かの予備投票が有ります。
ニホンちゃんは悩みながらも投票をしました。
予備投票の結果、一番結果が良かったのは、なんとカンコ君の所のパンさんでした。
にほんちゃんを除いた全ての家から推選票を貰っていました。
にほんちゃんはいっぱい考えてパンさんには棄権票をいれました。
本投票を待たずに総長はパンさんに決まりの様です。
他の候補者は、パンさんに祝福を送り、立候補を辞退していきました。
これで完全にパンさんに決まりの様です。
喜び、踊り狂うカンコ君、
 カ「やったnida、ウリの所が一番nida、町内に人望の内ニホンとは違うnida。」
 カ「事務総長マンセーnida、町長マンセーnida、地球大統領就任nida、マ・ン・セ・ー!!」
カンコ君は大喜びです。
 カ「国連でニホンの過去の悪事を詰問するnida、ニホンの乱れた性を問題にするnida。」
カンコ君、事務総長の権限が理解できていないようで、妄想爆発状態です。
続く・・・
「269」の続き
ニホンちゃんも内心は複雑ですが一応、カンコ君祝福を言いました。
 ニ「おめでとう、カンコ君。 パンさんもお仕事がんばってください。」
 カ「ふん! ウリには判っているnida、あの棄権票はニホンの票nida、満場一致を邪魔した恥ずかしい奴nida。」
 ニ「・・・」
 カ「ニホンはウリに嫉妬してるnida、いい気分nida、ホルホル」
ニホンちゃんは何も言わずに引きつった笑顔でその場を離れました。
ちょっと元気を無くしたニホンちゃんをウヨ君とタイワンちゃんが慰めようと近寄ってきました。
 タ「カンコの奴、頭来る。 あんなのでほんとに総長が勤まるのかしら?」
 ウ「満場一致に協力しないと恥ずかしいって何言ってんだ、あの阿呆は、投票の意味ないだろっての。」
 ニ「でも棄権票入れたのは事実だし、他の家はみんな推選してたから・・・」
 タ「そこよ!、なんか可笑しくない? 予備投票前にエリザベスの所の壁新聞で『カンコ君の家は総長の椅子を
   金で買う』とか書いてたのに、投票では賛成だなんて・・・」
 ウ「いくら予備でだんとつの一位でも、他の候補者がみんな立候補を断念するなんて変ですよね。」
 ニ「そう言えばそうかも???」
続く
「269」の続き

三人は心の中に拭えない疑問を抱え、家に帰っていきました。
カンコ君は妄想を更に宇宙規模に膨れ上がらせてマンセー爆発状態です。

同じ時、ある場所ではもっと暗い思想が渦巻いていました。
顔も見えない暗い部屋に椅子が五脚、彼等は今回の投票結果を満足そうに見ています。
 謎の人【ア】「うまく行ったね、これで彼等は逃げられない。」
 謎の人【エ】「町内の火種の責任は当事者にとっていただきませんとね。」
 謎の人【フ】「中東の大きな炎には、しばらく大人しくしていて欲しいですわね。」
 謎の人【ロ】「まあ、これで自称経済大国も滞納金を払うだろうし、この会の呑み代も潤う理由だな。」
       「なんなら、分担金を増額しても良いかもな。」
 謎の人【フ】「ちょっと!少しはヴォッカを控えなさい。」
 謎の人【エ】「貴方もワインの飲みすぎに注意しなければだめよね。」
 謎の人【フ】「貴方の所もキチンとマスコミを押えなさいよ、危うく世論が動く所でしたわ。」
 謎の人【エ】「ゴシップ紙の記事なんて気にする事無いのよ。」
 謎の人【チ】「しかし、ほんとうに良かったアルか?一時的にしろ国連が混乱することになるアル。」
 謎の人【ア】「なに、うまく運営できれば資金が潤沢になり、失敗してもそれを切欠に改革をする
        ポーズが取れる。 僕の言うことを聞かなくなったのが悪いのさ。
        君の所にも近所の騒がせ料として見返りが来る、何も問題ないだろう。」
 謎の人【チ】「たしかに、では、我は北の吸収準備でも始めるアル。」

ニホンちゃんなどの純粋ちゃんには、わからない世界がそこには存在した。

 終わり

解説 黒いブラック 投稿日: 2006/10/14(土) 12:25:52 ID:y/tSFDhL
ネタはもちろん「国連事務総長選挙」です。
パン氏への棄権票や裏の国連の話は想像です。
こんなんでいいのかな?

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