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第2639話 黄 色 い リ ボ ン  ◆JBaU1YC3sE 投稿日: 2006/12/07(木) 15:39:59 ID:Zog115nf
   「 あやしいお店の高性能 」

 今日ニホンちゃんは、紫苑ちゃんの家で一緒に理科の勉強をしにきました。
「ねえ紫苑ちゃん、これはカンコ君に?」
 ニホンちゃんが目にしたものは『カンコ家のみなさん、これからもよろしく』と
 書かれた段ボール箱です。
「そうよ、新規のお得意様なの。これからも色々お世話することになりそうよ」
 ニホンちゃんは黙りこくってしまいました。
(カンコ君、知らないうちに紫苑ちゃんに頼んでるんだ)
 少し心配になりました。
 紫苑ちゃんはアメリー君やフランソワーズちゃんから買った危ないものを
 さらに魔改造する名人と恐れられているからです。
 紫苑ちゃんは得意気に言います。
「前はタイワンちゃんがお得意だったんだけどね〜。最近じゃ彼女も堂々と
 アメリー家と取引できるようになったからご無沙汰になっちゃって」
「え、タイワンちゃんもそうだったんだ」
「無理も無いでしょ。昔の彼女って防犯用品が喉から手が出るほどほしいのに
 アメリー家やユーロ班が何も売ってくれなかったから。
 そういう人たちは私のカスタム品や犬の調教の腕が欲しくなるってわけ。
 カンコは私と同じファルコンとイーグル飼ってるから、鍛え直してあげてもいいわ。
 久々の上得意さん開拓ってとこよ」
「ファルコンとイーグル?それってアメリー君は何も言わないの?」
「そこなのよ。いくら私の腕が良くても仕入先とは喧嘩出来ないじゃない。
 だからアメリーと付き合えない相手限定になっちゃうのよ。
 まあ私と取り引きする人って、貧しくないけど友達もいないって人か、
 中古品でやりくりするしかない人かしら。
 タイワンちゃんは惜しかったけど、カンコ家はあの様子でしょ。
 これから益々私に面倒見てもらうことになりそうよ。やりがいあるわ〜。ウフフ」
 ニホンちゃんはドン引きです。
 すると紫苑ちゃんはニホンちゃんの手に優しく手を重ねて言いました。
「ニホンちゃんみたいにね、最新型を当たり前に売ってもらえて、
 しかも沢山買える家ばかりじゃないのよ。それは分かってね」
「う、うん、そうだよね」
 すると笑顔に戻った紫苑ちゃんの目に妖しい輝きが。
「だからラプたん飼ったらちょっと預からせてくれないかな♪」
「え?」

   おしまい

解説 解 説 投稿日: 2006/12/07(木) 15:47:57 ID:Zog115nf
昔の台湾はアメリカの一線級の武器が買えないため、
イスラエルの対艦ミサイル・ガブリエルを買っていました。
http://wiki.livedoor.jp/namacha2/d/%B3%A4%B2%AA%B5%E9%A5%DF%A5%B5%A5%A4%A5%EB%C4%FA
他にアパルトヘイトをしていた南アフリカともミラージュ戦闘機の改造技術などで
取引しています。
今度韓国のK1A1戦車の暗視装置にイスラエル製の物が採用されるそうです。
http://news.kbs.co.kr/article/world/200611/20061130/1260197.html 上記の内容
韓国語版にしかないですね。何故日本語版では隠すのかな。

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