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第2666話 喪神の森 ◆fkG.pq.HHI 投稿日: 2007/02/06(火) 01:14:13 ID:xYiieLoJ
交換日記?        1/5

生ぬるい冬のある日。
武道場に呼び出されたサッヨックおじさんは、
板張りの床に置かれた日記?を見つけました。

Kyouno Kanko Kansatu 日記 『武士』 

サヨックおじさんは、呼び出し主が、これ見よがしに
日記を放置していることに疑問を持ちましたが、
そこは”記者魂”の塊、現代の*池田亀太郎という立派な通称の持ち主、
漢サヨック!
意を決して、日記を手にしました。
 2/5
○月×日
今日、カンコが100点の答案用紙を姉さんに見せびらかしに来た。
10を0の左につけただけというお粗末な捏造に、
姉さんも苦笑いを浮かべていた。
<カンコのやっちゃえ主義>には絶句する。

▲月◇日
カンコが姉さんにすがり付いて勉強を教えてくれ、と
懇願していた。
昨日は算数、今日は社会、きっと明日は理科を教えてくれと、
泣きつくのだろう、いい加減、姉さん離れできないものか。

□月◎日
カンコが今日もキッチョムに金を渡していた。
カンコのヤツに兄弟一緒にやっていく覚悟がない、卑怯なヤツだ。
兄弟が飢えているというのに、深刻に考えようともしていない。
3/5

「読み終わったな?」
 サヨックおじさんの目の前には、仁王立ちするウヨ君がいました。
「ま、まちなさい、話し合おうじゃないか」
「もちろん、そのつもりだ」
 ウヨ君は懐から、一冊の日記を取り出しました。
 
 あ・ばくぞ さ・くらちゃんの ひ・みつ  サヨック

「念のため聞くが、その日記はお前のものに間違いないな?」
ウヨ君は、そう言いつつ、サヨックおじさんの日記を朗読し始めました。
4/5
□月◎日
今日はカンコ君に竹島パンツをあげたらどうか? と、さくらに言ったが、
拒否したので、留守の間に部屋に忍び込んで箪笥を捜索した。


○月×日
今日、さくらが風呂で「ぐんくつー、やっぱりぐんくつー つよいぞー」
とグンクツの歌を歌っていた。
おまけに寝言でカンコ君大嫌い、と4回も言った。
昨日より、2回も多かった。
5/5
「さて、この日記はお前の日記に間違いないよな?」
 再度、サッヨクおじさんを詰問するウヨ君。
「は、話し合おうじゃないか」
「一度、徹底的に殺り合おうと思っていたところだが?」
「こ、こんなやりかたフェアじゃないとは・・・」
「お互いに、お互いの日記を見た。で、決着をつけようと思うこれで」
 ウヨ君はそういって、サヨックおじさんに抜き身の刀を突きつけました。
「じょ、冗談・・・」
 ウヨ君は問答無用で、刀を*蜻蛉に構え、振り下ろすと、
 はらり、サッヨックおじさんの髪の数本が頭皮から切り離され、床に散りました。
「次は切る!」
「あ、あ、アイゴー!」
 サヨックおじさんは、奇声を上げて、走り去りました。
 いつの間にか空には、まあるい月が顔を覗かせています。
「やれやれ、これで少しは懲りてくれればなぁ」
ウヨ君は、刀を丁寧にしまって、ため息を一つ吐きました。

解説 喪神の森 ◆fkG.pq.HHI 投稿日: 2007/02/06(火) 17:47:06 ID:xYiieLoJ
解説(言い訳)
 お久しぶりです。
 長いブランクが、・・・いろいろごめんなさい、m(_ _)m
 >>777の中の人にも感謝と謝罪を。
 リハビリ、ということで許していただけたら幸いです。
 作品が中途半端なのも(ry

 ソース
 朝日新書 「朝日vs 産経 ソウル発」 黒田勝弘 市川速水

* 池田亀太郎 出歯亀の中の人
* 蜻蛉 示現流の構え 

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