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第35話 名無しさんは反省しるニダ 投稿日: 2003/02/15(土) 01:26 ID:.MPR5aSI
ヨーグルト

今日も今日とてへい……少しきな臭い、ある日の放課後
ニホンちゃんはタイワンちゃんとのんびりお喋りをしていました。
「ニホン」
いつの間にか机の側にえらの張った包帯男―カンコ君が立っていました。
「ヒッ」
中身がカンコ君とはいえ、ミイラ男に引く二人。
「アイゴー。その反応はあんまりニダ。
 今日は、ウリの新製品のモニターをして欲しいニダ」
そう言うと、カンコ君は机の上に一つの瓶を置きました。
「……何コレ」
「ウリの開発したヨーグルトニダ」
「お腹すいてないし、いらないよぉ」
「違うニダ。食用じゃないニダ。コレを塗ると、お肌スベスベになるニダ。
 美しい人はより美しく、そうでない人はそれなりに美しくなるニダ」
美の追求は女の子永遠のテーマ。送り主が送り主とはいえこのプレゼントに
ニホンちゃんは大喜びです。
「え、本当!?ありがとう早速家に帰って使ってみるね」
「……今使うニダ」
「へ?」
「ウリの新製品の素晴らしさをアピールする為に今ここで使うニダ」

普段ならここで、タイワンちゃんかアーリアちゃんの渾身の一撃が入る所ですが……。
「ウフフ、駄目よニホンちゃん」
顔を赤らめて身をよじるタイワンちゃん。どうやら妄想の世界にトリップしているようです。
アーリアちゃんはアーリアちゃんで理性と欲望の一騎打ちの最中。
その他の女子はお肌スベスベには興味がありますが、
ここで使わされるのは御免こうむる、と傍観を決め込んでいる様子。
クラスメイト男子は論外、イタリアーノ君だけはいつもの通りですが、戦力外です。
「さあニホン、今すぐ使うニダ」
ニホンちゃんににじり寄る包帯カンコ君。その姿はミイラ男さながらです。
「どうして私なの?」
「昨日チョゴリに頼んだら、殴り飛ばされたニダ」
「どうやって頼んだの?」
「普通に頼んだニダ」
「いつ?」
「風呂入ってるときニダ」
「殺されても文句言えないよぉ」
うっかり本音を漏らすニホンちゃん。
「うるさいニダ!とにかく、ニホンは今ここで使うニダァァァッ!」
狂犬の如くニホンちゃんにとびかかるカンコ君。危しニホンちゃん。と、その時

暴れ牛が一頭教室のドアを突き破り、カンコ君を角で突き上げました。
見事な放物線を描いて床に落ちるカンコ君。
「フラメンコ先生!」
牛に乗ったフラメンコ先生に一同目を丸くしています。先生は他の生徒に目もくれず
名実共にボロ雑巾と化したカンコ君の肩を掴むと
「どうして私を差し置いてガキに使わすんじゃゴルァ」
カンコ君を激しく揺すります。
ああ、哀しきはお肌の曲がり角。肌年齢が気になって仕方ないフラメンコ先生を差し置いて
子供に勧めるとは言語道断。ブチ切れです。

*数分後*

「みんなそろそろ下校の時間よ。カンコ君にはお説教です。職員室までいらっしゃい」
フラメンコ先生、『いらっしゃい』とは言ってますが、
カンコ君は縛られてで牛に引き摺られています。
「子供にはお化粧なんて早いのよ。そう、手入れなんかしなくてもスベスベのツヤツヤ」
そう言うと、来た時とは違って肩を落として帰っていきました。

カンコ君がどうなったか?それは別のお話。



解説 名無しさんは反省しるニダ 投稿日: 2003/02/15(土) 01:30 ID:.MPR5aSI
どうも、本スレのほうに書き込めないのでこちらでうpさせて頂きました。
元ネタは本スレ657です。
http://japanese.joins.com/html/2003/0127/20030127203725400.html

オチをつけるのって難しいですね。
話の腰を折って申し訳ありませんでした。

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