連続ドラマ小説「ニホンちゃん」補完・議論用スレ７第7話「デキちゃんはトコトコはしる」　作：U-33

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第7話 U-33 ◆JOCEixq6zU 投稿日： 2007/01/17(水) 19:31:29 ID:jf4EitOg: ニホンちゃん番外編『デキちゃんはトコトコはしる』

　ニホンちゃんは女の子ですが、小さいときから電車のおもちゃで遊ぶのが大好きでした。
　まだ幼稚園にも上がらないころのある日のことです。
「物置を片付けてたら、こんなものが出てきたよ」
　とニッテイおじいさんが小さな鉄道模型を持ってきてくれました。
「古くても立派に動くだろう。さすがゲルマッハ家で造られたものは違うな」
　その模型を見たニホンちゃんは言いました。
「普通の電車と違うね。黒くて小さくて」
「これはね、電気機関車というんだよ」
「デンキ……キシャ？」
　ニホンちゃんはうまく言えません。
「デンキシャ……？デキシャ……？デキちゃん！」
　機関車の模型がすっかり気に入ったニホンちゃんは、それにデキちゃんと名付けました。
「デキちゃん、トコトコはしってるね」
　そんなひとり言をいいながら遊んでいるうちに、ニホンちゃんはいつしかその言葉にメロディを
付けて口ずさんでいました。
　♪デキちゃんはトコトコはしる～　デキちゃんはトコトコはしる～
　ニホンちゃんは歌いながら、飽きることなく一日中遊んでいるのでした。

　月日は流れ──
「ニホンさん。鉄道模型のスピードならあなたには負けませんことよ」
「ウフフ、私の模型は特別なチューニングをしなくても速く走るんだけどね」
「なんですって！それじゃ私の模型はそのままじゃスピードが出ないっていうの」
「じゃあ普段運転する仕様で勝負してみる？フランソワーズちゃん」
　大きくなったニホンちゃんは、鉄道模型作りにかけてはいつもクラスで一番の存在となりました。
そしてその原点にはそんな話があったのです。

（ソース）
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http://www.j-cast.com/2007/01/11004802.html
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