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第1354話 100話作者 ◆9DUMAIu01k 投稿日: 02/12/28 19:37 ID:p19g40N1
◆キッチョム君の明日はどっちだ?(1)
年末も押し詰まり、年越しの準備に忙しい中、ふとキッチョム君はアサヒちゃんの
壁新聞に目を止めました。

と、キッチョム君はみるみる怒りに青ざめていまきす。あまりの怒りに、ぷるぷると
ふるえるばかりで得意の爆発すらも起こる様子がありません。

キッチョム君は、ふるえる手で秘蔵のテレホンカードを差し込み、アサヒちゃんに
電話をかけました。
「か、壁新聞見たニダ!あ、あ、あれは何ニダ!」
「るっさいわねぇ、電話掛けてこないでっていってあるでしょ。」
アサヒちゃんはとっても不機嫌です。たぶん、先日ヨミちゃんが発表した「アサヒ
ちゃんの壁新聞の占いはいっつも大外れ」がよほど腹に据えかねているのでしょう。
「なんでウリのことをキッチョムとだけ書いてあるニダ! 賢くて愛らしいキッチョム
君と書く約束になっていたはずニダ!」
「あんたんちネコさらったり、こないだから花火いじくったりしてるっていうじゃない。
で、ああ書くとニホンちゃんちでものすっごく評判悪いの。だからただのキッチョム
だけにすることにしたのよ、なんか悪い?」
アサヒちゃん、冷たい声で応じます。けんもほろろとはこのことです。
◆キッチョム君の明日はどっちだ?(2)
「ム、ム、ム、ムキーーーッ」キッチョム君はついに爆発しました。「そんなこと言うなら
ウリはアサヒのうちに嫌がらせしてやるニダ! 電話でずぅううううううっと抗議して
やるニダ! ウリの力を思い知るニダーーッ ウリは地球町を壊すニダ! キッチョム家
に圧力を掛けるものはキッチョムの恐ろしさをその身をもって思い知ることになる
ニダーーーーッ!」

「あっそう。」こういうときもアサヒちゃんは冷静です。「カイジ叔父さんやリクジ叔父
さんが年末見回りしてるから気を付けてね。それから、電話は非通知は受け付けない
ようにするから。あと、チューゴ君もキッチョム君の冒険主義にはつきあえないって
言ってたのを教えといてあげるわ。」
「ム、ム、ム」キッチョム君が何か言おうとしたところで、テレホンカードの残額が0になり、
電話が切れてしまいました。
◆キッチョム君の明日はどっちだ?(3)
「こうなったら実力行使ニダ!」キッチョム君は真っ赤な顔で、アサヒちゃんの家に
向かって駆けだしたところで、誰かにぶつかりました。
「どくニダ! ウリはこれから地球町を壊しに……」
言いかけて、ようやっとぶつかった相手に気がつきました。ぶつかったのはフラメンコ
先生でした。
「ム、ム、ム」キッチョム君は立ち上がると、そのまま走り去ろうとしましたが、フラメン
コ先生の方が速かったのです。
「まちなさい!」フラメンコ先生はキッチョム君の襟髪を捕まえました。キッチョム君
はジタバタしましたが、大人の力にかなうはずもありません。
「いま、言っていたわね『地球町を壊す』とか」
「うー」
「なにをするつもりなの?」
「うー」
キッチョム君はうなるばかりでらちがあきません。
◆キッチョム君の明日はどっちだ?(4)
「しょうがない、教師のつとめとして持ち物検査をします。」
「そ、そ、それは困るニダ、や、やめるニダ! プライバシーの侵害ニダ!」
しかし、抵抗むなしく、キッチョム君のポケットは引きずり出されてしまったのです。
そして、そこには。「テポドンLove」とかかれたナイフがと花火の材料が…

「キッチョム君、これはコクレン校長に連絡して、職員会議にかけます。」フラメンコ先生
はきっぱりと宣言しました。「たぶん、厳しい処分になると思いますから、覚悟していらっしゃい。」

自業自得とは言え、とうとうキッチョム君は職員会議に掛けられることになってしまいました。
さぁ、キッチョム君の明日はどっちだ?

解説 100話作者 ◆9DUMAIu01k 投稿日: 02/12/28 19:39 ID:p19g40N1
◆キッチョム君の明日はどっちだ? おまけ
ソースはいろいろですが、いかのようなところ。

(1)朝日新聞、ついに北朝鮮表記に変更
(2)「朝日vs読売社説対決」で朝日新聞完敗する
(3)スペイン艦に北朝鮮貨物船臨検を受け、ミサイル発見される
(4)北朝鮮の核開発に関し、IAEA職員追放でついに安保理の議題に

ほんっと、いろいろやりますねぇ(笑)
>152 ちょっと長いですが、ご容赦

http://www.asahi.com/national/update/1224/033.html
朝日新聞、新書「読売VS朝日」で中央公論新社に抗議

朝日新聞社は24日、中央公論新社が発行した新書「読売vs朝日 社説対決 北朝鮮
問題」の中に看過できない事実誤認と侮辱的表現があるとして、同社の中村仁社長と編
者である読売新聞論説委員会の朝倉敏夫委員長あてに抗議文を送った。
本社が特に問題にしたのは朝倉氏が書いた「はじめに」で、(1)朝日新聞の社説が北
朝鮮の独裁や個人崇拝にはっきりと触れたのは、金日成主席が死去した94年7月が初
めて(2)95年ごろ、朝日新聞は女子挺身隊(ていしんたい)を慰安婦狩りの制度
だったと『歴史の捏造(ねつぞう)』までして“反日キャンペーン”をしていた――な
どとされていること。これらは「事実をねじ曲げた極めて不当な記述だ」として謝罪と
訂正を求めた。
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ここだけ読むと内容に抗議したように見えますが、辺真一氏/柘植久慶氏の解説部分
(署名記事)に対してのみクレームをつけており、本文では完敗をくらっています。

以下、書籍のデータ
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中公新書ラクレ 最新刊 「読売vs朝日 社説対決 北朝鮮問題 」
読売新聞論説委員会 編 辺真一/柘植久慶 解説

新書判 224ページ 本体700円+税 ISBN4-12-150072-5 C1221
http://www.chuko.co.jp/new/200212/150072.shtml

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