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第1985話 ばいおはざーど@58作者 投稿日: 04/09/17 20:33:01 ID:7s44ZYDn
[番犬の資質](1/2)


宵闇が辺りを包み、台所からはいい匂いが漂う夕刻。
日野本家のリビングは困惑が支配しています。

発端はパパの一言でした。
「もう"えふつー"を飼うのを止めようかな・・・」
誰に言うとも無く呟いたのですが、ニホンちゃんに聞かれてしまいました。
「なんで!?なんでそんなこというの!? 最近やっと走れるようになったんだよ? えふつーは一生懸命に頑張ったのよ! まだまだ子供なところはあるけど、えふつーは立派な子よ?それをなんで・・・」
お父さんは少し困った顔をしましたが、すぐに毅然とした態度に戻ると
「さくら、聞きなさい。確かにえふつーは立派な子だよ。でも番犬としては力不足なんだよ。お父さんはこの家を守る番犬としてはえふつーを認められない」
「これから仕込めばいいじゃない!私がやるわ!立派な番犬にしてみせる!」
「無理だよ姉さん。えふつーは体が小さすぎる。番犬としては致命的だ」
「武士まで・・・ママ!ママはえふつー好きよね?一緒に育てたんだもんね?」
「・・・家にはペットを3匹も4匹も飼っておく余裕はないのよ。私は飼いつづけて欲しいけど・・・番犬として役に立たないのであれば・・・」
「・・・ふぇ・・・ふぇえええん!みんなだいっきらい!」
「さくら!」「姉さん!」
ニホンちゃん、泣きながら自分の部屋に閉じこもってしまいました。

[番犬の資質](2/2)


「まさか、あんなに、とはなぁ・・・」
「パパ、ああいうことは気をつけてくれないと。ただでさえ難しい年頃なのよ」
「いや、正直すまなかった・・・お、どうだった武士」
「ダメだね、ありゃ。今日は多分出てこないよ」
「困ったわね、ハマチのお刺身が余っちゃうわ」
「それなら俺が貰うよ」
「武士はいいのか?えふつーの事・・・」
「えふつーが居なくなるって事は新しい番犬が入るんだろ?最近は物騒だから防犯上は悪くないかなって」
「あら、新しい番犬のお値段を考えないと、今度は私が閉じこもるかもしれないわよ?」
「そりゃ怖いねえ・・・さくらはそっとしておこう。さあご飯にしようか」

「せっかく産まれてきたのに・・・可哀相すぎるよ・・・えぐっひっく・・・」
室内犬のえふつーが心配そうにニホンちゃんの周りをぐるぐる回ります。
「くぅん・・・?」
「・・・えふつー、私を守ってね。どこにもいっちゃやだよ」
「わんっ!」


解説 ばいおはざーど@58作者 投稿日: 04/09/17 20:35:18 ID:7s44ZYDn

ばいおはざーど@58作者です。

無銘仁さんの作品タイトルを見ていたら何故か飛行機関係の話が書きたくなってしまったので。
ソースはF2支援戦闘機の調達中止というニュースが1ヶ月以上昔にあったような気がしました。

それにしても・・・
昨夜はだいぶ賑やかだったみたいですね。
馴れ合いがどうだとか、熱血君の過去の行状がどうだとか
なぜ作品を見てもらえないのでしょう・・・
こんなに沢山の人が居るのに、聞こえてくるのは怨嗟の声と罵倒だけなんて悲しすぎます。

私は上げた作品についてのどんな評価も聞く準備は出来ています。
つまらないというのであれば、猛省し次の作品に生かす努力をします。
面白いと言っていただければ、その一言だけで明日も生きていけます。
勝手かもしれませんが、私から皆さんにお願いすることはこれ一つだけです。
お願いですから作品を見て作品の評価をしてください。

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