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第58話
かなだらま
投稿日: 2006/03/15(水) 21:58:20 ID:y7OX+gTC
「タンラちゃん」
日之本家のリュー君のように、カンコ家にも小さな離れがあります。おっとりとした性格の離れの住民、タンラちゃんが今回の主人公です。
タンラちゃんは不遇な人。カンコ家の一番隅に住んでいるからと、いつもカンコ君にバカにされています。
しかし、タンラちゃんには小さい頃、もっとひどいことがあったのです。
タンラちゃんの趣味は魚釣り。その日も離れから突き出たデッキに座って、のんびりと釣りを楽しんでいました。すると…
「おいタンラ、ちょっと開けるニダ」
「はぁ〜い、今行きますニダァ」
釣り道具を置いて、タンラちゃんは離れの戸を開けました。戸の前にいたのは父、カンコックさんでした。
「タンラ、少し邪魔するニダ」
そういってカンコックさんはズカズカと離れに上がり込み、手当たり次第に離れを荒らし始めました。
「…あのぉ〜、一体どうしたニカァ…?」
目が点のタンラちゃん、気が狂ったかのように荒らしまくるカンコックさんに恐る恐る尋ねました。
「ぱるちざんがいると聞いてやってきたニダ。どこか知らないニカ?!」
ぱるちざんというのは、キッチョム父がカンコックさんに嫌がらせをしようとカンコ家に放ったネズミのことです。
「ぱるちざん〜?そんなのいないニダァ」
「本当ニカ?!」
「本当ニダァ」
タンラちゃんが言うとおり、離れにはぱるちざんのいた跡が残るだけで、一匹たりともいませんでした。
「シッパル!!腹立たしいニダーー!!」
ぱるちざんがいないことを知って、カンコックさんはとうとう発狂してしまいました。
「ファビョーーーン!!」
そう叫ぶと、カンコックさんはタンラちゃんを殴り付け始めました。
「アボジ〜!ウリは何も関係ないニダァ〜!やめるニダァっ!!」
涙ながらにタンラちゃんはカンコックさんに訴えます。
「うるさい!こうなったのもタンラ、お前のせいニダ!!」
発狂したカンコックさんの目に、タンラちゃんの泣き叫ぶ姿は写りません。タンラちゃんの泣き声がかれるまで、カンコックさんは殴り続けました。
この時、恐ろしい一部始終を脇で目撃してしまったのを機に、ザイちゃんは日之本家へ居候することを決意したのでした。
解説
かなだらま
投稿日: 2006/03/15(水) 22:09:59 ID:y7OX+gTC
【解説】
朝鮮本土とは別の独立国だったこともある島だし、ということで済州島キャラをタンラちゃん(済州島の古名、耽羅より)として登場させてみましたが、どうでしょうか?
話の元ネタはウィキペディアを参照ください→
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%88%E5%B7%9E%E5%B3%B6
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