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第27走者
黄鉄鉱 ◆ZJtWEy4Q
投稿日: 2004/07/25(日) 16:13
「夏のニホンちゃん祭り『となりのニホンちゃん』第27走者」
「オモ〜… オッパどこ行ったニダ…」
一方、こちらはチョゴリちゃん。カンコ君が忘れていった宿題の入ったかばんを抱えて、途方にくれています。
もうアジア町はくまなく探しました。しかしどこへ行っても「さっき見たよ。行き先? 知らないなあ」といわれるばかりです。
「ひょっとしたらまた人に迷惑をかけて、『シベリア送り』されてるかもしれないニダ。ロシアノビッチさんの家に逝ってみるニダ。」
◆◆◆
「おう、カンコの妹じゃねえか。なんのようだ? ヒック」
クレムリンの豪邸にやってきたチョゴリちゃんを出迎えてくれたのは、ロシアノビッチ君でした。相変わらずウォッカのにおいがぷんぷんします。
どうもチョゴリちゃん、このロシアノビッチ君が怖くて苦手です。ちょっともじもじしながらチョゴリちゃん、ロシアノビッチ君に尋ねました。
「あ、あの… ロシアノビッチさん、オッパ、見なかった…ニカ?」
「オッパ? カンコのことか。さあ、こっちには来なかったなあ。ヒック」
ロシアノビッチ君がぼさぼさの頭をぼりぼりかきながら答えました。これは嘘ではないようです。
「そ…そうでしたニカ…。カムサハムニダ。失礼しましたニダ。」
「まあ待てよチョゴリ。もうすぐうちの妹どもも帰ってくるだろうから、それまで家にあがって待っててもいいぜ。特製のウォッカをご馳走してやるよ、ヒック」
「いっ、いえ! 遠慮しときますニダ。じゃ、アンニョンヒカセヨ!!」
チョゴリちゃんは慌ててクレムリン邸を飛び出しました。未成年がウォッカ飲むのはいけませんね。もちろんロシアノビッチ君もいけないんですよ、デフォルトだけど。
「チューゴさんところにも、ロシアノビッチさんところにもいないニダ… 困ったニダ…」
庭に出て一息つくと、遠くで犬の鳴き声が聞こえます。チョゴリちゃんははっとして、その声のするほうへ行ってみました。
「あっ、イーグル!」
チョゴリちゃんが声を上げました。ウヨ君のイーグルが、ミグとじゃれあっています。
その様子を見たチョゴリちゃん、頭の中で電球がぴかーんと光りました。
「そうニダ! イーグルと一緒に行けば見つかるかも…」
さっそくチョゴリちゃん、イーグルのところへ行くと、かばんの中から宿題のノートを取り出し、イーグルの鼻先に突き出します。
「この匂いのするほうへ、ウリを連れて行ってほしいニダ。」
イーグルはふんふんとそのにおいをかぐと、自信たっぷりにワン! と吠えたあと、たったか走り出しました。
なにせ強烈なキムチ臭です。間違えるはずがありません。
こうしてチョゴリちゃんとイーグルは、カンコ君の足跡をたどって西へ西へと歩き始めたのでした。
(次の走者よろしく)
一方、カンコ君は、ペンギンさんと一緒に走っていました…
「アーイーッゴ!!!!!!
ここはどこニダーーー!! ペクチョーーーーーーーーーーン」
(こんどこそ次の走者に続く)
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