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第59話
青風:
投稿日: 2005/07/17(日) 13:37
「浜辺にて〜夏の海はぬる(っ)ぽい?」
ここは地球町から程近いとある海水浴場。
地球組の女の子達は今日海水浴に来ているのです。
「はい、おまちどおさまでした〜」
茹だる様な暑さに半分目を回しかけながら、
ウヨ君が焼きそばとたこ焼きをフランソワーズちゃんの処へ届けに来ました。
「あら、ご苦労様ですわね。でも残念です事。
お目当てのラスカさんの水着姿が鑑賞できなくって」
「・・あの、ご注文は以上、 全 て 二 人 前 で宜しかったでしょうか?」
「私ひとりで食べる訳ではありませんわ!」
などとやりとりをしている最中、彼方から何やら奇声が響いてきました。
まるでいぬの吠え声の様な奇声の主は、奇怪な笑い声で尚も接近してきます。
ほるほるほるほる・・・・・
なにか、人っぽくすら無いそれは、どうやら人間に近い姿をしていました。
げ、あれは
一瞬で声の主を察知したウヨ君は、
其の儘従業員控え室へ愛刀を取りに引き返しました。
数分後、彼の手を煩わすことなく、その奇怪な生物は
女子一同の協力の下海中深く投棄されました。
ここは地球町からほど近い海。
浜辺では地球組の女の子達がそれぞれに
夏の海を満喫している同じ頃、フラメンコ先生とトル子ちゃんは
素潜りで海中散歩を楽しんで居ました。
ああ、ここから見る太陽ってなんて不思議なんだろう
トル子ちゃんが海の底から海面を見上げ、
その美しさに硬骨としていたその時です。
何か奇怪な生き物が海面に放り込まれ、
其の儘藻掻きならら沈んでゆくのが見えました。
なんだろう、ぬめっとした感じの生き物は?
こちらを見ているあのすがる様な目。
あ、苦しそうにごぽっと息を吐き出した。
嫌な予感に囚われながらも、トル子ちゃんが助けに行こう
としたその時です、誰かが彼女の肩を叩きました。
振り向くと、フラメンコ先生でした。その目は明らかに
”関わり合いに成らないで、浜へ戻りましょう”
と語っていました。トル子ちゃんはとてもよい子です。
だから、素直に先生の云う事に従って、浜に戻りました。
なぞの生物の行方は、誰も知りません。
ここは地球町からほど近い海水浴場。
海岸で、海中で、地球組の女の子達がそれぞれに
夏を満喫している同じ頃、海の家の中でもやはり
ちょっとした騒動が起きていました。
「ラスカは泳がないニカ?」
勝ち誇った様に真新しい水着を見せびらかすチョゴリちゃん。
そんな様子を憤怒の表情で睨み据えるラスカちゃん。
まぁ彼女が怒るのも無理はありません。
折角買ったポシェットも水着も”彼”に見て貰う為だったのに、
アメリーお兄さまの一言、
「オマエにあんな大胆な水着を許す訳に行かない!」
のお陰で全て台無し。
勝ち誇って出てゆくチョゴリちゃんについこんな事を言ってしまいます。
「あんたもお兄ちゃんのお陰で苦労してみたら?」
浜辺で起こったチョゴリちゃんの”お兄ちゃん”らしき怪生物
が引き起こした騒動をまだ知らない二人でした。
ここは地球町にほど近い海水浴場。
海岸では女の子達がおもいおもいに夏を楽しんでいる中、
ちょっとみんなから離れた辺りでうつぶせになって背中を
焼いている女の子がひとり。
其処へアルバイトの少年がドリンクをトレイに乗せて、
近づいてゆきました。
「ご注文のブルーハワイ、お待たせしました」
少年は女の子をちらっと見て、慌てて目を逸らしました。
女の子がビキニのトップのひもを外して背中を焼いて
居るのに気が付いたからです。
これはせみぬーど・・・
ぷるぷるぷると震える少年
耳迄顔をぽーっと赤く染め、立ちすくんでいます
「あら、ウヨ君じゃないの。どうしたの、顔が赤いけど?」
「ああ、紫苑さん、あ、あのじゃなくって、」
わざとらしくウヨ君に微笑んでみせる紫苑ちゃん。
目を逸らしながらも、ついちらちらと彼女の脇の辺りに目が行って
しまうウヨ君。
そこへ追い打ちをかける様に背後から声が掛かります。
「もしかして、お仕事のお邪魔なのかしら?」
ウヨ君がそっと振り向くと、ぴくぴくと口元を痙攣させている
ラスカちゃんが立っていました。
今日は暑くなりそうね。
そう呟く紫苑ちゃんでした。
ここは地球町にほど近い海水浴場。
今日は地球組の女の子達で遊びに来ています。
砂浜からちょっと陸地よりになった当たりに椰子が何本か植えてあり、
丁度よい日よけになって居るのが見えます。
その木陰に佇む人影ひとつ。
ああ、いい風が吹くな
少し色の濃い、スレンダーな赤いビキニの少女は、
渡る風の涼しさを楽しんで居ました。
其処へ背後から掛かる声があります。
「ねぇネシアちゃん。泳いだりしないの?それとも男の子に見られるの恥ずかしい?」
図星を指されてぽっと赤くなり、振り向く彼女。
黒く染めたシルクの様な髪に年の割には大胆なビキニの少女が
いそいそとぬれた髪をバスタオルで拭きながら微笑んでいました。
「ああ、まぁそう言う訳でも、、有るんですけど」
そう、お家が厳しいネシアちゃんには、この水着を着てここへ来るだけでも
大冒険なのです。
あはは、と笑う黒い髪の少女、トル子ちゃん。
「家だってそうだったんだけどね。でも、ちょっとは良いんじゃない?
さ、みんなの居るところに行こうよ」
まだちょっと恥じらうネシアちゃんの背中を押して
浜辺の方へ連れて行くトルコちゃん。
そう、まだ日は高く、夏を楽しむ時間はたっぷり残っていました。
ここは地球町からほど近い、とある海水浴場。
今日は地球組の女の子達が夏を楽しみに来ていました。
良い天気と心地よい風に恵まれ、最高の一日を過ごしていた、
その筈だったのですが。
じりじりと容赦なく照りつける太陽の元、少年は絶体絶命の危機に晒されていました。
ガバメントの冷酷な銃口が彼の身体をぴたり、と狙っているのです。
相手との距離はだいたい10歩程。
飛びかかる距離ではなく想い留まるよう説得する言葉も又ありません。
両手を上にして流れ落る汗をぬぐうことも出来ず、虚しく時間だけが過ぎて行きます。
ふあああ、よく寝たわぁ
砂浜にうつぶせになり、背中を焼いていた欠伸の主は
ただならぬ状況に気づき、あらまぁ、とちいさく声を上げ、
それから慎重に解いてあった水着のトップのひもを結び直し、
余り急いでいる様子もなく、傍にあった携帯に手を伸して電話を
かけました。
「ああ、もしもし、ニホンちゃん?
私、紫苑です。ああ、ちょっと弟さんが殺されそうになってる見たいよ。
ええ、誰にって?そんな事しそうな相手って思いつかないかなぁ。
そ、キュートなガールフレンドさんよ。じゃあ、一応連絡したから」
電話を切ると、傍らのドリンクのグラスに手を伸し、
そしてそれが空になっている事に気が付く紫苑ちゃん。
ああ、片づいたらお代りお願いね、店員さん。
取り込み中のウヨ君に声を掛けると、またまどろむ紫苑ちゃんです。
そう、こんな事は彼女にとって騒ぐ程の事でもないのでした。
ここは地球町にほど近い海水浴場。
朝から遊びに来ていた地球組の女の子達も、
流石にお昼も少し過ぎた頃にはおなかが空きます。
海辺でお昼と云ったら、バーベキュー以外に何をする、
と云う感じですが・・・・
「ウヨさん、私ベジタリアンですのよ!
・・・焼いて頂けるのでしたら、豚をお願いできますかしら?」
「了解致しましたぁ。 2 人 前 ですか、フランソワーズさん?」
「おほほ・・・・冗談ですわよね?」
「私、ちょっとピーマンが・・ちょっとだけ、苦手ですの・・」
「メインのイモ抜きか?ジャガイモはないのか、ウヨ」
「ねぇ鯨はある?無ければ取って来てよ!!」
「鯨はねぇ保護するものじゃなかったのかぁ?牛食べよう、牛だ!」
「あれだけ家で飼って居るのに飽きないんですかぁ?」
「家はちょっと、牛は駄目なんですぅ」
「あはは、家はむしろ羊が良いわ」
「ヤッパリ牛肉ニダネ」
まぁ、ひとり働くウヨ君大忙しです。
何しろみんな食生活もまた様々なのですから、
調理担当の苦労も人一倍です。
でも、彼にとって一番堪えたのは此でしょう。
「ねぇ、ラスカちゃん。機嫌直してよ」
「・・べっつに、ぜんっぜんっ、怒ってないわよ・・」
「・・じゃぁ、お願い、黙って睨むのだけは止めて・・」
解説
青風:
投稿日: 2005/07/17(日) 13:33
済みません、以下ぬるぽスレで練習をかねて書いた
SS(ここまで長いと既にSSとは云わない気がするけど)
を修正の上、投下致します。桐一葉さま、他の皆様も
文中に潜む”ぬるぽ”を見つけて”ガッ”して下さいませ。
では、参ります。
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(*^ー゜)b Good Job!!
(^_^) 並
( -_-) がんばりましょう
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