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第65話 平作 投稿日: 2006/12/14 00:16:00
※日ノ本さん家のイーグル※

日ノ本さん家の番犬イーグルはとても大きくて、脚が早く、そしてとても強い犬です。
イーグルはアメリー家の生まれです。
アメリー君が子犬の中の1匹をニホンちゃんに分けてくれたのです。
ニホンちゃんはイーグルをとても可愛がりました。
そしてニホンちゃんの弟のウヨ君は一生懸命イーグルを訓練しました。
その甲斐あって、イーグルは強くて、賢くて・・・そしてとても穏やかな気性で心優しい犬になりました。

イーグルは滅多な事では吼えません。
日ノ本家の敷地内に勝手に入ったり、日ノ本家の人々に危害を加えたりしない限り、どんな人にも尻尾を振って穏やかに接します。
近所では「大人しい犬」と評判です。

でも、アメリー家の番犬と一緒に訓練する時は、町内一強いと言われるアメリー家の番犬と互角の成績を残します。
特に「ドックファイト」と呼ばれる相手の無防備な尻尾の方に回りこんで一声吼える競技ではお兄さんでもあるアメリー家のイーグルに一歩も引けを取りません。

ニホンちゃんはとても強いけど、穏やかで心優しいイーグルが大好きです。
ウヨ君は心優しく大人しいが、それでいて賢く強いイーグルが自慢です。

そしてイーグルは・・・自分を愛し、可愛がってくれる日ノ本家の姉妹が大好きでした。
大好きなニホンちゃんやウヨ君を守るため、雨の日も風の日もイーグルは庭のパトロールを欠かしません。
それは・・・大好きな日ノ本家の姉弟を守る自分の仕事に誇りをもっているからです。

今日もイーグルは日ノ本家の庭をパトロールしています。
先輩の番犬ファントムがパトロールしていた頃はロシアノビッチ家の番犬のミグやスホーイがよく日ノ本家の庭に入り込んできましたが、最近、彼らは餌をちゃんともらえてないらしくあまり小屋から出てこなくなりました。
そのかわり、最近ではチューゴ家の番犬がよく琉球の間に入り込むようになりました。

チューゴ家の番犬であるフランカーは元々ロシアノビッチ家の生まれですが、チューゴ君がロシアノビッチ君に頼み込んでもらった犬です。

そのフランカーはアメリー家と日ノ本家のイーグルと「町内最強の番犬」の座を争っている犬でもあります。

今日もチューゴ家のフランカーが琉球の間の庭先に入り込んできました。
イーグルとフランカーは静かに対峙しました。
イーグルもフランカーも、主人に対し忠実であり、そしてどちらも誇り高い犬です。

誇り高く・・・そして強い犬は滅多に吼えないと言います。
この2匹はその言葉通り一言も吼えず、ただ静かに相手を睨むだけでした。
「自分こそが地球町最強の番犬である。」
そんな自負を込めて・・・
やがて・・・フランカーは悠然ときびすを返し日ノ本家の敷地内から出て行きました。
イーグルは静かにそれを見送ります。
そしてフランカーの姿が見えなくなってから、イーグルも母屋の方へ引き返していきました。

その途中・・・イーグルは対馬庵に足を向けました。
こちらも最近「侵入者」が増えてきているからです。

案の定・・・カンコ家のファルコンが対馬庵の庭先でおしっこをしていました。
カンコ家のファルコンはイーグルの姿を認めた途端、甲高い声で吠え立ててきました。

元は兄弟であるはずのタイワン家のファルコンとは違い、妙に癇に障る鳴き声です。

イーグルはちょっと顔をしかめ、それでも静かにカンコ家ファルコンを睨みつけます。
イーグルに睨まれたカンコ家のファルコンは尻尾を丸めてキャンキャンと鳴きながら逃げ去っていきました。
イーグルは「ふん。」と鼻を鳴らし、すぐに興味を失ったかのように背中を向けました。

そこには遅ればせながらやって来た弟分の番犬エフツーがいました。
エフツーもカンコ家のファルコンが逃げ去った方向をしばらくは睨んでいましたが・・・やがて兄貴分のイーグルと同じように鼻を鳴らし一緒に母屋の方に引き返して行きました。

ふとイーグルは足を止め、自分が守るべき日ノ本家の庭を見渡しました。
エフツーもイーグルと同じように庭を見つめます。

緑の木々と、手入れの行き届いたキレイな池。
日ノ本家の人々と同じようにイーグルとエフツーもこの庭が大好きでした。
しばし2匹が仲良く庭を眺めていると・・・
「イーグルー、エフツー・・・ご飯だよ〜」
・・・とニホンちゃんの呼ぶ声が聞こえました。
2匹は大好きなニホンちゃんの声のする方へ走っていきました。

おしまい

解説 平作 投稿日: 2006/12/14 00:20:00
解説

もちろん、日ノ本家の番犬イーグルとは航空自衛隊の主力戦闘機「F−15Jイーグル」の事です。

イーグルが「大人しい犬」という設定になっているのは自衛隊の厳しい部隊行動規定がベースになっています。

以前は「正当防衛」と「緊急避難」のみに武器使用が限定されていましたが、それではイザと言う時に対応できないし、(てか、先に攻撃されたら即撃墜だし)パイロットが武器を使用し相手に危害を加えた場合、パイロットが刑法の処罰対象になるというトンデモない可能性があったそうです。

それじゃぁ問題大有り!!・・・という事で自衛隊法九五条の「武器などの防護」を適用して、戦闘機という「武器」を守るため、航空方面隊司令官などの指揮官が状況に応じて、パイロットに武器使用を命令できるようにしようって話になっているそうです。
でも話になっているだけでまだ決まっているかどうかはちょっと判らない。
(オイラも友人からちょいと小耳に挟んだ程度のお話なのでその後の経過はわからないっす。)
ただ、オイラが話を聞いた段階では内閣法制局の審査を終えて、実際に実施する為の各種課題の検討を行っているっていうお話でありました。

つか・・・よくこんないい加減な事でやってこれたなぁと・・・
そして現場の自衛官の方々にひたすらリスクを強いていたのかと・・・
そろそろ日本も平和ボケを直さないと・・・
東アジアは決して平和ではないのだから。

それから・・・
韓国と台湾はそれぞれアメリカの「F−16C/Dファイティングファルコン」を保有しています。

もっとも・・・韓国空軍のF-16は整備がケンチャナヨのせいか稼働率が低く、そしてそれゆえ訓練がままならないからパイロットの錬度が低いという話です。

中国はというと・・・主力戦闘機「Su−27フランカー」の機数を現在増強中。
間違いなく航空自衛隊にとって強敵になろうとしています。

参考HP
http://www.f-15j.com/
http://homepage2.nifty.com/scotch_w/
http://wiki.livedoor.jp/namacha2/d/J%2d11%c0%ef%c6%ae%b5%a1%a1%ca%dd%d3%b7%e211/Su%2d27SK/UBK%a1%cb

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