戻る <<戻る | 進む>>
第4話 書き人知らず ◆9GPWTa2EFE 投稿日: 04/06/18 00:15 ID:V8Cj8r2S
>>77
「じゃあ、ありがたく頂いていくわ。」
「そ、そうね。 なくなったらまた言ってね。」
「フランソワは、母上様に差し上げるの。 いい心がけだけど、あなたも気をつけたほうが
よろしいのでは?」
フランソワーズちゃんの片眉が、かすかにあがったのはきっと気のせいでしょう。
「どうして私が気をつけなくてはならないのです?」
「遺伝よ、遺伝。 あなたの50%はそのお母様からできているのではなくて? だったら早めに
対処したほうがよろしいのでは?」
「そういうリズこそ、どちらに差し上げるの?」
「叔母よ。 私の母は、まだ危険水準に達しなくてねぇ。」
「それはそうでしょうね。 あなたのご家庭で出る料理で太れたとしたら、人間ではないってことでしょうから。」
おろおろするニホンちゃん。 マグネシウムよりカルシウムじゃないかなぁ、と思ったりもするわけですが、
それを口にできますか? できませんね。

さて、ダッシュでお持ち帰りする二人の傍らを、これまたダッシュですりぬける人がいました。
冬眠明けの熊が獲物を見つけても、これよりは遅いでしょうね。 かつての熊、今は二日酔いの大トラ、
ロシアノビッチ君です。
「ニホンちゃん! 魔法の水をくれ、いやください。 このとおり。」
拝み倒すロシアノビッチ君というのは、めったに見れるシロモノではありません。 なんともいやはや。

(続く・・・といいなぁ)

この作品の評価を投票この作品の評価   結果   その他の結果 Petit Poll SE ダウンロード
  コメント: