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第1211話 無名作者 投稿日: 02/09/09 01:57 ID:QoiyhT6n
シューキュー大会が終わりましたが、クラスのみんなは、次の大会に向けて
余念がありません。
ニホンちゃんは、エリザベスちゃんに相談相手になってもらってるようです。
「ナカタカードにオノカードは、このままと。 サントスカードはどうしよう?」
ニホンちゃんの問いかけに、エリザベスちゃんは申し訳なさそうな表情で答えます。

「あれは、うちのパパが駄目だって言うの。家の決まりでね。」
「そうなの・・・。 決まりなら仕方ないかな。」 せっかくの機会を逃し、
残念そうなニホンちゃんです。

そこへマカローニ君がやってきました。 「やあ、マイスィート、ニホンちゃん。
ちょっと頼みがあるんだ。オガサワラカードを借りたいんだよ。 いいかい?」
最近、ニホンちゃんの持っているカードは人気が出てきました。 まだまだ
発展途上なのですが、それだけに可能性が大きいと、クラスのみんなは
思ってるようです。
「え、でもオガサワラカードはこの前の大会でほとんど使ってないから、
通用するかどうかわからないよ。マカローニ君のところはレベル高いのよねぇ。」
「大丈夫さ。 僕が保証するよ。」 マカローニ君は自信たっぷりです。
しばらく考え、ニホンちゃんは言いました。 「ごめんねマカローニ君。やっぱり
オガサワラカードは、もう少し私の家で強くしたほうがいいと思うの。」
「Oh〜マイスィート、つれないなぁ。 でも君がそういうのなら仕方ないね。
またの機会にするよ。」



(続き)

「はっはっは、ニホンもようやくわきまえるようになったニダ。 ベスト16が
マカローニのところへ貸すなんて、おかしいニダ。」 キムチの口臭を振りまき、
カンコ君登場です。
「ところでマカローニ、話があるニダ。 おまえのところに貸しているアンジョ
カードのことニダ。」
(あの役立たずの話か・・・)
これが女性なら、マカローニ君も内心を押し隠すのでしょう。 けれど、エラの
張った野郎相手に、そんな気遣いをする必要を認めないのがマカローニ君です。
しかし、仏頂面などお構いなく、カンコ君は続けます。 「アンジョカードは、
エリザベスに貸すことにしたニダ。もっと強いところで鍛えて、アンジョカードは
町内一のカードになるニダ。」
「いりませんわ。」 エリザベスちゃんは断言しました。
「ウリはベスト4ニダ。 ニホンとは違うニダ。」 カンコ君は、しつこく
食い下がります。
「い・り・ま・せ・ん、と言っているのです。 理解できました?」
冷た〜い返答に、カンコ君は困りました。 カードは、使わず遊ばせておくと、
パラメータが下がってしまうのです。
「こうなったら仕方ないニダ。 本心ではないけど、ニホンのところに貸すニダ。
ありがたく使うニダ。」
さも当然のように、カンコ君は結論を出しました。
「たしかにレベル高くないけど、私のところを甘くみないでよね。 どうせ腰掛け
なんでしょ。 いらない。」
きっぱりと言い放ち、ニホンちゃんは席を立ってしまいました。
残されたカンコ君に、いつものセリフを叫ぶ余裕はありませんでした。

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