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第1290話
KAMON ◆9awzJSYC0I
投稿日: 02/11/17 22:01 ID:pMRkSyev
「ベガスちゃん乱入」
「タリバンのクソジジイは何処だー!」
アフガンちゃんのうちで血眼になって人を捜し回っているのはアメリー君。
彼が捜しているのは、アフガンちゃんのお父さんのタリバンさん。
タリバンさんは、アメリー君ちの部屋を一つ壊していったテロリストを匿ってどこかへ隠れてしまっていたのでした。たまたまその部屋にいたアメリー君は全治3ヶ月。その恨みは忘れもしません。
「出てこいタリバン! 引きずり出してボコボコにぶん殴ってやる!」
「やめてよアメリー! あんたのせいでうち中滅茶苦茶じゃないの!」
アフガンちゃんが真っ赤になってアメリー君を止めに入ります。
それもそのはず。アメリー君は戸棚や押入、果ては床下まで捜し回り、
そのたびに家の中のものを引きずり出して散らかし、いっこうに片づけようとしないのです。
「何ムキになってるんだよアフガン。俺が奴を追い出したおかげで君は自由になれたんだぜ。」
「何訳わかんないこと言ってるのよ! お父さんがいなくなってから一家離散よ!」
「あのクソ厳しい頑固親父よりましだろうが」
「そのお父さんがいなくなってからうちが無秩序になっちゃったって言ってるのに分からないの!」
「うるさい! テロリストなんか庇ってる奴のことだからろくでもないやつに決まってる!」
「だからあれは・・・」
「お兄さま〜! 頑張ってる〜?」
その時、部屋にベガスちゃんが上がり込んできました。
「おお、ベガスか! よく来たな!」
「やだ、何あれ・・・信じらんない!」
アメリー君は彼女を一瞥するやいなや手を叩いて喜び、
アフガンちゃんは苦虫と甘虫と辛虫と酸っぱ虫を256匹かみつぶしたような顔をしました。
ベガスちゃんは、蛍光イエローのポンポンに、
ノースリーブの上着と太股むき出しのミニスカートといったチアガールの服装で来たのでした。
「最近喧嘩ばかりでピリピリしてそうだったから、お兄さまが喜びそうな服で来ちゃった!」
もはや堪忍袋がパンパンのアフガンちゃんに気付いているのかいないのか、
ベガスちゃんはアメリー君に抱きついてぴょんぴょんはね回っています。
アメリー君の方はというと、先ほどの血走った目は何処へ行ったのやら、
目尻は下がりっぱなし、鼻の下は伸びっぱなし。
「いやー、我が妹ながら可愛くってしょうがないよ・・・あれ? どうしたの?」
アメリー君が振り返ると、アフガンちゃんは歯を食いしばり、拳を震わせ、
眉間に皺を寄せてアメリー君を睨み付け、憎悪の感情をあらわにしていました。
「何のつもりよその女・・・そんな肌を出した服装でうちに来ないでよ! はしたない!」
もはや全身真っ赤なのはブルカの下からでもはっきりと分かります。
が、ベガスちゃんはきょとんとしていました。
「・・・何? あのダサイ格好の子? 私がファッションを教えてあげようか?」
「ふざけないで! とっとと帰ってよ!」
「・・・なんで怒ってるの? これだから田舎者はいやねー。
・・・じゃあお兄さま、早くタリバンを見つけてコテンパンにしてやってね、ちゅっ!」
アメリー君のほっぺたにキスをすると、ベガスちゃんは帰っていきました。
アフガンちゃんは、部屋を荒らし回るアメリー君を尻目に、ぶつけようのない怒りを抱えて「カブールの間」に引っ込んでいきました。
解説
KAMON ◆9awzJSYC0I
投稿日: 02/11/17 22:06 ID:pMRkSyev
KAMONです。
今回の元ネタは、アフガニスタンに駐留している米軍に、
チアガールが慰問に行ったという話し。
http://news.msn.co.jp/articles/snews.asp?w=276882
しかし、なんてうらやま・・・いや怪しからん話です。
アフガンで何が常識かわからんはずはないのに・・・。
アフガン人を挑発しようとしてやってるとしか思えません。
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