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第1315話
KAMON ◆9awzJSYC0I
投稿日: 02/12/03 01:52 ID:hNjtkO2/
「エリザベス外伝 その1:受験戦争」
実は、エリザベスちゃんは、「お受験」で幼稚園に入りました。
彼女の入った幼稚園は特に倍率が高く、
小さい頃のエリザベスちゃんは、テーブルマナーやお稽古事といった受験勉強で目が回りそうでした。
「エリザベス! お辞儀の角度は45度!」
(挨拶のお稽古)
「スープを音たてて飲んじゃダメでしょ!」
(テーブルマナーのお稽古)
「ダメダメダメ! ポジショニングが全然なってない!」
(バイオリンのお稽古)
「NO,NO,NO,何もかもがちがーう! Oh, ヴォケッ! エリザベス殺しますよ! いっぺんブチますよ! えあ? ママさ〜ん! Cooking Stop! エリザベスが聴いてくれないんでーす!」
(ペリーさん直伝・ピアノのレッスン)
ビクトリアおばあちゃんの厳しいレッスンの日々が続きます。
ビクトリアおばあちゃんはユーロ町でも教育熱心なことで有名。
大学入試の時は、フラメンコ先生のお父さんを抜いてトップで合格、
ユーロ町を震撼させました。
裸一貫からこつこつ勉学に励んできたビクトリアさんと違い、
エリザベスちゃんは生まれながらのエリート。
パクス=ブリタニカの安泰のためには、何としても彼女に頑張ってもらわねばなりません。
血のにじむような受験勉強ののち、エリザベスちゃんは幼稚園に受かることが出来ました。
が、その幼稚園は、成績至上主義の弱肉強食の世界でした。
フランソワーズちゃんと組んで授業の分からない所などを補完し合ったりしていましたが、それでもこの世界で生き残るのは並大抵のことではありませんでした。
特に壮絶だったのが、進級試験。
彼女のライバルは、このころから頭脳明晰だった、ゲルマッハ君。
進級できるかどうかは、彼に勝てるかどうかで決まります。
グレートブリテンのために。
おばあちゃんの言葉を胸に、エリザベスちゃんは勉強に精を出します。
そして、試験が終わりました。
結果はエリザベスちゃんが圧勝。ゲルマッハ君は進級できませんでした。
が、エリザベスちゃんの方も、それまで真面目に猛勉強してきたツケがどっと出てきてしまいました。
結局、私が今までやってきた事って、何だったんだろう・・・
彼女は、幼稚園生にして受験ノイローゼになり、何事にも無気力になってしまったのです。
その2へつづく
解説
KAMON ◆9awzJSYC0I
投稿日: 02/12/03 01:58 ID:hNjtkO2/
KAMONです。
今回は、第1次世界大戦。
大戦で、イギリスはドイツに勝ちはしたものの、
その戦闘の悲惨さは、徴兵された貴族たちを恐怖のどん底に陥れました。
そうして、イギリスでは極端な厭戦主義と、エリート層の無気力化社会問題となります。
それがのちどういう結果をもたらすかはまた次回。
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