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第1405話 シフレ 投稿日: 03/02/09 13:03 ID:e2IqXv/M
『冬季アジア町大会(アイスホッケー編)その後』

アジア町冬の町内運動会兼カードゲーム大会、アイスホッケー赤色の部の最終日のことです。
今日の試合はカンコ君とカザフ君、ニホンちゃんとチューゴ君でした。
優勝争いはチューゴ君とカザフ君がしていて、直接対決で引き分けているので得失点差のいい方が優勝しそうです。

「何故ニダ、何故ウリが勝てないニダ?」

カンコ君は普段あまりやらないIHカードゲームなのでまだこの種目では1勝もできていません。

「ウリが勝てないのは絶対におかしいニダ。
 これはきっとニホンがウリを負かすためにズルをしているに違いないニダ!
 そうに決まっているニダ!!」

これまでの3試合、カンコ君はすべてボロ負けしていてズルがどうこうというレベルの負け方ではないのですが……
案の定、最終戦のカザフ君との戦いも一方的な試合になってしまってます。

「アイゴー、このままだとウリナラ半万年の歴史に泥を塗ってしまうニダ。
 そんなことをしたらアボジの恐いお仕置きが……。

 ………………

 そうニダ、ウリが負けているのは審判が悪いニダ。
 今日の審判はまさしくニホンだからそれで間違いないニダ。
 ニホンがウリを負かすために不公平な審判をしてるニダ。
 これはニホンから謝罪と賠償を要求しないといけないニダ。」

カンコ君、いつものごとく妙な思考回路で妙な結論を出しました。
そして試合途中でゲームを止めてカードをしまってしまいました。
これには審判をしていたニホンちゃんもあわてます。
「ねぇ、カンコ君。まだ試合途中だよ、最後まできちんとやろうよ。」

「駄目ニダ、ニホンがきちっとミスを認めて謝罪と賠償をするまで再開には応じられないニダ。」

「ミスを認めてって言っても、きちっとルールどおりに審判しているのに認められないよ〜。」

「それじゃあ再開に応じるわけにはいかないニダ。」

話し合いはどこまでも平行線をたどっていきます。
ニホンちゃんがいくら言っても耳を貸してくれません。
このままだと没収試合になってカンコ君の負けになるよと警告しても無視したままです。

「う〜ん、ルールでは警告から2分たっても戻らない場合は没収試合になるんだけど……。
 カンコ君はこれで試合を止めるのは2回目だし少しは厳しくしないといけないよね。」

とうとうニホンちゃんの審判権限で没収試合としカザフ君の勝ちにしました。
これでおさまらないのはカザフ君です。
なぜなら次のニホンちゃんとチューゴ君との試合結果にもよりますが、
チューゴ君との優勝争いが得失点差にもつれこむ可能性があるからです。
カンコ君と1分でも長く試合をして得点を稼いでおきたかったのです。

「カンコ、今日のことは許さないからな。
 学校のみんなにも言って今後このカードゲームができないようにしてやるから!」

「そ、そんな…… 悪いのはニホンニダ。
 ニホンの審判が試合を没収するからこんなことになったニダ。
 一緒にニホンに謝罪と賠償を要求するニダ。」
「何を言ってるんだ、ニホンちゃんはルールどおりに試合を運んだだけだろう。
 今回のことはすべて君に原因があるんじゃないか。」

「アイゴー!これもニホンがえこひいきした間違った審判をしたからニダ。
 ニホンに謝罪と賠償を要求しないと気がすまないニダ。」



結局、その後ニホンちゃんがチューゴ君にこのゲームではじめて勝ち、カザフ君は優勝したのですが……
はてさて、今後どうりますやら。

終了……ではなくもう少し続きます


おまけ

翌日、登校中にニホンちゃんはアサヒちゃんにあいました。

「アサヒちゃん、おはよー。」

「昨日の試合はね、場所が足りなくて書けなかったの。
 紙面編成上の都合ってやつよ。
 別に他意はないんだからね。」

そう言ってさっさと1人だけ歩いていってしまいました。

「変なアサヒちゃん、何かあったのかな?」

それまでたくさん書かれていたカンコ君のIHカードゲームに関して翌日の学級新聞ではちょっとしか触れられてませんでしたとさ。

解説 シフレ 投稿日: 03/02/09 13:26 ID:e2IqXv/M
はじめて書き込むシフレと言います、コンゴトモヨロシク……。

今度の冬季アジア大会である意味もっとも注目されていたアイスホッケー女子について書いてみたのですが。
かの国はこれでも2010年冬季五輪を誘致しようとしているとか。
もうちょっとスポーツに対する姿勢を何とかしてから……というのは贅沢な注文なんでしょうか?

おまけの方は某Nステに関してです。
前日まで脱北した選手を中心に多いに騒がれていたのですが……。
その日の放送では一言しか触れられてなかったってのは(苦笑)
新聞のほうは残念ながら家でとってないのでどうなっていたか(前後も含めて)知りません。
申し訳ないです。

にしても、これだけを書くのに異様に苦労してしまいました。
各作家の方たちの努力には本当に頭が下がります。

最後にソースをば……
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030206-00000012-sks-spo

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