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第1771話 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/02/26 23:40 ID:UU0HlG6W
                「機動デパートカンコ家」
 色々とそれぞれのビジネスに精を出している地球町の各家庭、その中でもとかく
別の意味で皆の注目を集めるのがカンコ家です。
 パクリやコピーはもう常識ですがその他にも奇想天外な方法で商いをしています。
惜しむらくはそのアイディアが売り上げに全く結びついてはいないことです。
「しかし今度は違うニダ」
 毎回そう言っては同じ事の繰り返しです。時々あまりにも訳がわからない事を
やって皆から注意されています。
「普通にやれ」
 皆の言葉はそれです。しかし普通という言葉は本来彼等には全く通用しないのです。
 最近では猫車で露天商もやっています。しかしパクリ、コピーの為にその評判はいまいち
です。というか警察に追われています。
「逃げるニダーーーーーッ!」
 車の上でカンコ君達に引かれながら叫ぶパパさん。しかし落ちて慌てて走って逃げます。
そして何とか逃げました。
「それでもやるのよねえ」
「全く、懲りない奴ね」
 警察に追われ屋台を逃げて行くカンコ一家を見ながらタイワンちゃんとインドネシアちゃん
が言います。それでも露天商をやっています。
 しかしそれもそろそろ限界。段々逃げられなくなりました。というか逃げる度にパパさん
が落ちるのでは話になりません。というか猫車に問題があるのですが。
「とにかく警察をどうするかニダな」
 カンコ一家家族会議で話し合います。
「アボジ、まともに商売した方がいいニダ」
 チョゴリちゃんが正論を言います。しかし却下。
「ウリに秘策があるニダ」
 ここでカンコ君が言いました。
「要は警察に捕まらなければいいニダ」
 流石です、やはりこうした考えに至ります。かくしてその為の画期的かつ大胆な
革命的方法が採られることになりました。

 翌日。
「靴はいらないニダか〜〜〜〜?」
 下校時間学校の前でカンコ一家は露天商を開いていました。まるでヒヨコ売りの
様です。
「何だこりゃ・・・・・・」
 その店を見た皆思わず硬直。何と車全体に靴や服を並べて売っているのです。
「カンコ君、これ何?」
 ニホンちゃんが尋ねます。
「ニホンにはわからないニダか、これは動くデパートニダ!」
 カンコ君鼻高々に言います。
「動くデパート!?」
「何処が!?」
 タイワンちゃんとインドネシアちゃんの突っ込み。
「これはウリナラが何時でも何処でも店が開けるようにと考え出した究極の秘密兵器
ニダ、これでウリナラは大儲けするニダ!」
「はあ・・・・・・」
 皆に注目されてカンコ君大喜びです。そう、注目されているだけでお客さんは
いません。そもそも品物が劣化コピーばかりですから。
 しかしこれはたちまち噂になりました。取材も来ました。
「中々凄いね」
 サンケー君も取材に来ています。
「ニダッハッハッハ、ウリジナルのデパートニダよ」
 カンコ君得意気です。
「つーーか誰もやらないって」
「ウリジナルって斜め上って意味だったの?」
 タイワンちゃんとインドネシアちゃんも突っ込みも耳に
入りません。しかし警察の目は届いていました。
「ちょっとよろしいですか?」
 当然違法な商いのガサ入れに来たのです。
「フン、証拠はあるニダか!?」
 カンコ君一家タカをくくっています。しかし。
「あります」
 サンケー君の新聞に車のナンバーがしっかりと
映っていました。
「し、しまったニダ!」
「ナンバーも変えておけばよかったニダ!」
 それは犯罪です。まあどのみち犯罪なのですが。
 かくして警察のご厄介になりカツ丼ではなく豚キムチ丼を食べる派目になった
カンコ君一家、ただ一人愚考に加わらなかったチョゴリちゃんの
一言。
「どうしてうちはまともなことが出来ないニダ」

解説 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/02/26 23:42 ID:UU0HlG6W
 ジョークスレより。絶句。
ttp://japanese.joins.com/html/2004/0210/20040210202621400.html
 まさに斜め上スパイラル、一体何処までいくつもりだろう。

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