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第1825話 シェロ 投稿日: 04/04/09 02:19 ID:DYFA8+Bi
「遠く離れた 砂漠の町で」

「お兄ちゃん、大丈夫?」
あたしは、パパのくれたテレビ電話で、リクジお兄ちゃんに電話をしてる。
うちから遠く離れた、ナカキタヒガシ町のイラク君の家でボランティアをしてるお兄ちゃん。
ちょっと前にアメリー君がイラク君の家で大暴れしちゃったその後片付けと家の修理をあたしが頼まれて、
カイジお兄ちゃんやクウジお兄ちゃんと一緒に行ってもらってるの。
本当はあたしが行くべきだったんだろうけど、パパが
「あの町にはチーマーがたくさんいる危ないところだから、
お兄さんたちに任せておきなさい。彼らは体を鍛えているからね。」って、言ってた。
お兄ちゃんたちがボランティアに行くときも、家の中でいろいろあったんだけど、
あたしは、家がぼろぼろになって困ってるイラク君を放っておけない、と思う。
アサヒちゃんは、
「アメリー君のいいなりになって、家の外にジエイ三兄弟を出すなんて、信じられない!軍靴の音が聞こえるわ!!」
「もし、リクジさん達が大怪我でもしたら、どう責任取るのよ!!」って具合に、
顔を真っ赤にして怒ってたけど。
お兄ちゃん達が大怪我したりするのは、すごくやだし、怖い。
現にこないだ、リクジお兄ちゃんが寝泊りしてるテントの近くに誰かがロケット花火を打ち込んで来たって。
お兄ちゃんはすぐ避けたから平気だよって言ってたけど。やっぱり心配。
「やっぱしお兄ちゃん帰ってきて。お兄ちゃんが怪我するの、あたしやだよ。」
そう言いそうになる、あたしがいる。
でも、昔みたいに他の家の人が誰かのために体張って頑張ってるのに、
あたしの家だけ温室でぬくぬくして、甘えて、
皆に冷たい目で見られてるのに気づかないでいたりするのも、すごく恥ずかしいの。
5年生になったんだから、それなりに大人にならなくちゃって、思うの。
お兄ちゃん達は、何ヶ月か前、そう話したあたしの頭を撫でて、
「お前が行って欲しいってんなら、行ってやるよ。ウチのカワイイお姫様のためにな。」
そう言って、笑ってくれた。
それから、何日間もお兄ちゃんたちに会うのは、テレビ電話の中でだけ。
一週間で10分しか話せないから、話したいことの半分も話せない。
けど、いつもお兄ちゃんは言ってくれるの。
浅黒く日焼けしたカッコイイ、サイコーに素敵な笑顔で。
「来週もちゃんと、俺はお前と話すから。」


あたしは、あたしのために頑張ってくれてる、お兄ちゃんたちが大好き。








・・・・・・・・でも不安なことがあるの。
「絶対、ジエイ三兄弟を、イラクから帰らせてやるんだから!!」
アサヒちゃんがそう言って、イラク君の家に友達を連れて行ったまま、

帰ってこないんだ。
パパが危ないから、行ったら駄目だって言ってたのに。

解説 シェロ 投稿日: 04/04/09 02:43 ID:DYFA8+Bi
初めまして。シェロと申します。ニホンちゃん公式サイトと消滅していなかった過去ログ
しか見ていないファビョーン野郎なため、ガイシュツでしたら謝罪します。(賠償はry)
テレビ電話のソースは
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2004/iraq4/news/0401-1004.html
ついでに訂正を。191×「明日も〜」→○「来週も」
テントに花火のソースが
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2004/iraq4/
です。
ニホンちゃんの心情は、湾岸戦争でのニホンに対する反応と首相発言、自衛隊員の彼氏を持つ
知り合いが語ってたことのミックスです。
最後のやつは、すいません今現在ニュースになってるイラク3邦人誘拐自衛隊撤収要求
(3人とも○日系)の前振り部分です。
全部はさすがに作れませんです・・・・
てか、さすがにこのネタは手をつけるべきではなかったでしょうか・・・

最後に、駄文長文すみませぬ。賠償はしません。

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