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第1878話 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/05/28 00:12 ID:IlLpDe2k
「ハートを磨くっきゃない!」
 最近ウヨ君は何時にも増して鍛錬に励んでいます。
「まだだ・・・・・・」
 それはもう荒行です。滝を木刀で斬り、鉄下駄を履き、大リー○ー養成ギ○ス
を身に着け、サウナに入り、バンア○ン特訓場に入り、火山の噴火口に落ちたり。
「まだだ、これでは」
 最早命懸けを通り越してカンコ君も腰を抜かす程の斜め上な行動ですが彼は
止めようとしません。懐かしのスポ根漫画を見てはその特訓をやっています。
「武士ったかどうしたのかしら、あんなに修業して・・・・・・」
 ニホンちゃんも心配そうにそれを見守っています。
「というかこの町にあんな場所あったか?」
 皆はウヨ君が修業を積む火山の噴火口や大海原、氷の山、わけのわからない
特訓施設等を見ながら首を傾げています。
「俺はこのままじゃ駄目だ」
 彼は歯を食いしばって修業を続けています。
「姉さんは俺が守らなくちゃいけないんだから」
 彼は孤独な修業を続けながら呟きました。
事の発端は些細なことでした。アテネで開かれる運動会の競技の発表
でした。
「俺の力が落ちたのか・・・・・・」
 ウヨ君のよりニホンちゃんの参加競技の方が多かったのです。これまでは
逆だったのに。
「こんなことでは駄目だ、鍛え直さなくては」
 彼はそれを見てそう決心したのです。それからです、修業をはじめたのは。
「俺が守らなくて誰が姉さんを守るというんだ」
 彼は日々身体を鍛え続けます。
「カンコやアサヒだけじゃない。アメリーやチューゴ、ロシアノビッチも
いる。何故だかわからないがマカロニーノまで言い寄っている」
 マカロニーノ君はまた別なのですが彼は気に入りません。
「武士、無理しなかったらいいんだけれど」
「ニホンちゃん、あれで無理してなきゃ何だっていうの!?」
 ニホンちゃんの天然に皆が突っ込みを入れます。
 姉の心配をよそに彼の修業は続きます。しかし彼は一つ重要なことを
忘れていました。
 彼は三年生、ニホンちゃんは五年生です。体格には当然差もあります。
今までは力を入れていなかった競技もありましたからニホンちゃんが参加
する競技が増えるのも当然なのです。
 そしてもう一つ。ウヨ君は大切なことを見落としていました。
 ニホンちゃんは実際はとても強いのです。クラスでも喧嘩してまともに
渡り合える人はいない程の。女の子の中では最強とも言われています。
ウヨ君よりも遥かに強いです。彼女を本気で怒らせたカンコ君が死にかけた
ことすらあります。
「わたしも昔やったけれど」
 ニホンちゃんはウヨ君の修業を見ながらポツリと呟きました。それを聞いた
皆の顔が凍りついたそうです。



解説 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/05/28 00:15 ID:IlLpDe2k
今回のソース。オリンピックで女子の割合がはじめて男子を
上回ったそうです。
ttp://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20040513&a=20040513-00000219-kyodo-spo

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