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第2016話
無銘仁 ◆uXEheIeILY
投稿日: 04/10/16 00:52:56 ID:FO2jzhNt
「ウリナラ流熱風」
ニホンちゃんのお母さんは、近ごろ放送委員会作成の
ドラマにはまっています。カンコ家出身の主人公が「いけめん」で、
すっかり見惚れてしまったようです。
今日もテレビの前で「○ン様ー!」とか黄色い声を上げています。
ある日、「ヨ○様」が日ノ本家の近くでコンサートを開くことになりました。
もちろんニホンママは狂喜乱舞しています。
さて、コンサート会場には、時間前から多数の観客がつめかけました。
その中にカンコくんもいたのです。
「あっカンコくん。どしたの、こんなとこで」
「ウリの親戚が出演するからわざわざこんなところへ来てやったニダ。
ウリナラは何をやっても一流ニダね。ホルホルホル……」
大人ぶって笑うカンコくん。
つかみかかろうとするウヨくんを抑えて、ニホンちゃんは一歩前へ出ました。
「そうね、カンコくんは花火作りも一流だもんね」
「な、なにを言うニダ! ウリはそんな危険なことはしていないニダ。
これはニッテイのでっち上げに違いないニダ! 謝(ry」
そのときカンコくんのウリナラ脳に、同胞からの電波通信が届きました。
『カンコ、大変ニダ。チューゴの野郎が裏切ったニダ。ウリの花火作りは
バレてしまったニダ。ウリは逃げるからお前もうまくやるスミダ』
衝撃の内容に、思わず足が震えだしました。ニホンちゃんが詰め寄ります。
「さあ認めるの、認めないの?」
「うるしゃいニダ! ニホンは義兄弟のくせに非礼極まりないニダ!
ロシアノビッチやイラクの爆竹事件の方が重大事ニダ!
ウリを非難して、ニホンこそ花火を作る気ニダ! 絶対そうニダ!」
カンコくんは地団駄を踏みながら叫びます。
ニホンちゃんは困惑してしまいました。
カンコくんと義兄弟になったことなどもちろんありません。
それに、ニホンちゃんが大嫌いな花火を作るなんて考えられません。
「カンコくん、……熱でもあるの?」
「 ア イ ゴ ー !! 」
静かになったコンサート会場に、小さなお客が二人、入ってきました。
居候のザイくんとザイニーちゃんです。
「ニホン姉ちゃんも見にきてくれたんだ」
二人はニホンちゃんの隣に座って、瞳を輝かせて開演を待っています。
ウヨくんがニホンちゃんの脇をちょんとつつきました。
「姉さん、どうしてさっきのこと言わないんだよ」
「よそのおうちで認められるって、大変なことなんだよ」
ニホンちゃんは、先日アメリーくんとボーキューカードで対決しました。
そして、電光石火のカードさばきでアメリーくんを翻弄しました。
ゲーム自体には負けたものの、1番カードの最高得点記録を叩き出し、
ボーキューには自信があるアメリー家の人々からも絶賛されたのです。
「そんなわけで、こんなにうれしそうにしてる二人にそんな話、
する気になれないの」
ウヨくんはいたく感銘を受けました。
それからみんなは、静かに感動的にコンサートを楽しみました。
始終叫びっぱなしだったニホンママひとりを除いて。(おしまい)
※日本を同盟国と認めてくださったようで。他は○ン様&イチローです。
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