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第2194話 黄 色 い リ ボ ン  ◆JBaU1YC3sE 投稿日: 05/03/19 16:24:25 ID:vqFgHHGd
 「 あなたは教皇を信じますか 」
 ある朝、学校に行くとき、ウヨ君がニホンちゃんに聞きました。
「姉さん、お年寄りに喜ばれるお見舞の品って何だろう」
「お見舞って、誰の?」
「ヨハネのおじいさんだよ。風邪がなかなか治らないらしいんだ」
 ウヨ君にとってヨハネ君のおじいさんは、ニッテイさんのお宮を守ってくれた
大恩人です。
「長いこと御祈りとボランティアを続けてこられたんでしょう。
 法王家の人って大変よね」
そこへアサヒちゃんが割り込んできました。
「そこそこ!法王なんて言っちゃダメ!教皇って言うのが正確なのよ」
「え?あいつの名札には法王ってなっていたけどなあ」
「自分の家より格下にするつもり?軍靴の足音が聞こえてくるわ!ヤダヤダ」
「でもさ、ウチのご先祖で法王を名乗った人はみんなミカドだった人なんだし、
 ユーロ町のことも調べてから・・・」
「人の名前を貶めるの?日之本家は世界から孤立化するわよ!
 今後は必ず教皇って呼ぶのよ。いいわね!」
「武士、いいんじゃない?教皇でも」
 ニホンちゃんが穏便にまとめようとした時、ヨハネ君が通りかかりました。
「やあ日之本家の皆さん、おはようございます」
「おはよう。ヨハネ、おじいさん大丈夫か?」
「お陰様で持ち直しました。・・・ニホンさん、何か?」
 ニホンちゃんがヨハネ君の名札をじいっと見ています。そこには法王とありました。
「あ、ごめんね、ヨハネ君。ヨハネ君の家の名前が法王じゃないっていう人がいて・・・」
「いやですね〜。家の名前が変わるのは、家が滅びた時とか乗っ取られた時ですよ。
 確かにユーロ町では昔は良くあった事ですが、
 我が家では永遠にそんなことはありませんよ」
「そうよね、ごめんなさい。わかった?アサヒちゃん・・・あれ?いない・・・」

 アサヒちゃんはひとり突っ走っていました。
「もう少しだったのに〜!ウチでまだ知らない人に言いふらして、定着させてやる!」

  おしまい

解説 あなたは教皇を信じますか2/2 投稿日: 05/03/19 16:30:55 ID:vqFgHHGd
解説
教皇という呼称には何の根拠もありません。
なのに日本のカトリックは法王と表記されていたら、
教皇に変えさせようと主張しています。

え?カトリックがアサヒちゃんやカンコ君みたいなこと言う訳ないでしょって?
【以下のソースを読むときは口にあるものを飲み込んでからにして下さい】

日本カトリック中央協議会
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/memo/pope.htm

 以下ソースより抜粋
 日本とバチカン(ローマ法王庁、つまりローマ教皇庁)が
 外交関係を樹立した当時の定訳は「法王」だったため、ローマ教皇庁がその名称で
 日本政府に申請。そのまま「法王庁大使館」になりました。日本政府に登録した国名は、
 実際に政変が起きて国名が変わるなどしない限り、変更できないのだそうです。

信じていただけましたか?
幸いここはジョークスレではありませんので、早まったことはせず、
作品より解説が面白かったと思ってください。

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