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第2241話
一発だけなら……
投稿日: 2005/05/11(水) 21:33:08 ID:jW4XTiEg
平和な地球町の休日。清々しい空気を胸いっぱいに吸い込んで、ニホンちゃんは朝の散歩から帰ってきたところでした。
大好きなニホンちゃんと散歩できて、いーぐるもえふつーもふぁんとむもご機嫌です。
しかし、そのさわやかな朝をぶち壊しにする大音響が響いてきました。ウヨくんが血相を変えて走ってきます。
「姉さん大変だ!」
「どうしたの、武士?」
「いいから、早く居間に来てくれ!」
ウヨくん必死の形相に、ニホンちゃんも慌てて居間に駆け込みました。すると――。
みんなテレビに釘付けになっています。そして、そこに移っているのは久々に見たヒキコモラーのキッチョムくんです。
日ノ本家の電波ジャックなんかして、一体何を企んでいるのでしょう。
『ニホンのウリに対する数々の仕打ち、もう許せないニダ。ウリはこれからニホンちの宝物庫にロケット花火を撃ち込むニダ! ウェー、ハッハッハッ!!』
顔をキムチよりも真っ赤にして無心にペットボトルのロケットに空気を送り込んでいるキッチョムくん。そのロケットの先には、小型ながら花火がついていました。
頭を抱えるジミンさん。右往左往するシシロー小父さん。怒って叫びまくるシンタロー小父さん。
むろん、他の家の人々もびっくり。この期に及んでお祭り状態なのは空気が読めないカンコ家だけです。
しかも、宝物庫には日ノ本家の家宝「ミカド」が大切にしまわれています。キッチョムくんの行動は、日ノ本家に与える打撃を考慮したものでした。
しかし、誰にも彼を止めることはできません。ついに彼のロケットはきれいな放物線を描いて飛び立ち、日ノ本家に直撃しました。
「いったーい!」
被弾した部屋からアサヒちゃんが出てきました。どうやら、ロケットは狙いを間違えて彼女の部屋を直撃してしまった模様です。
『これがほんとの誤射ってやつニダ。ケンチャナヨ〜』
彼女の思考のさらに斜め上を逝く事態に、アサヒちゃんは呆然としています。
そして、我らがニホンちゃんはというと──。
「ふふふ……そうなの。キッチョムくん、そんなに氏にたかったの。ごめんね、分かってあげられなくて。
……ふふ、そうと分かったら、今すぐにでも頃してあげるわよ……ふふふ」
壊れてしまいました。
解説
解説
投稿日: 2005/05/11(水) 21:34:21 ID:jW4XTiEg
アサヒ壁新聞の名言(?)「一発だけなら誤射かも知れない」が元ネタです。
「間違って発射された」ミサイルが朝日新聞本社を直撃してもまだ言い張れるのなら大した度胸ですがね。
えー、捏造話で通常弾頭とはいえ皇居に弾道弾を撃ち込もうとしたウリは後日談を載せたら大逆罪で氏刑にされてきます。
翌日。
「ニホンの奴、昨日のことでびびって今頃布団の中でガタガタ震えてるに違いないニダ」
得意顔で登校したキッチョムくんが──。
「アイゴーーーー!!!」
教室でニホンちゃんに公開処刑されたのはまた別のお話です。
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