連続ドラマ小説「ニホンちゃん」第2502話「オオカミなんて怖くない？」　作：不詳

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第2502話マンセー名無しさん投稿日： 2006/03/22(水) 23:14:00 ID:BIl8oplK: 「オオカミなんて怖くない？」

通りには梅が咲き、さわやかな風に心が躍る春。
春眠暁を覚えずといいますが、こんな陽気ではベッドから出るのもおっくうです。
そういえばここのところ、お勉強したり、マンガを書いたりで、睡眠時間が不足気味。
こんな生活を続けていては髪にもお肌にも良くありません。
「ふあぁぁ、眠いなぁ。もう少し寝ていよ。」
ベッドの上で枕を抱いて、座りながらコックリコックリと舟をこぎ、ニホンちゃんは夢うつつ。

気がつくと周りはどこまでも続く大草原。
ニホンちゃんの周りはまっしろな羊たちが取り囲み、フカフカの羊毛がニホンちゃんを包みます。
「わぁ。かわいいー」
人懐っこく寄ってきては甘えてきてくれる羊さんたちに、ニホンちゃんは上機嫌。
そこへ・・・
「オオカミだ！オオカミが来たぞー！！」
突如丘の上から現れたオオカミの群れ。見る見るうちに近づいて、羊たちを追い回します。
平和だった草原は真っ赤に染まり、あたりには血のにおいが立ち込めて、たちまち地獄の様相に。

「嫌ぁぁー！！」

予期しない悪夢に目を覚ますと、そこはいつもの部屋の見慣れた光景。
今までの凄惨な殺戮劇が夢であったことにホッと胸をなでおろします。
ようやく落ち着いてくると、なんだか窓の外が騒がしい様子です。
「なんだろう？」
窓から外を見てみると、外にはアメリー君とウヨ君。そしてその隣には先ほどのオオカミ！

「嫌ぁぁー！！」

「オーイ！おかしいな？どうしたんだろ？」
「姉さんもおいでよー。ほらカッコイイだろー？」
「武士、アメリー君、一体何なの…、その…、オオカミ！」
「ハハハ、nice jokeネ！ホラ！犬だよ、ウチの番犬さ。散歩の途中によったんだよ。」
「今度から毎日うちによってくれるってー！ほらー、最近物騒だろー？父さんが頼んだらしいよー。」
玄関先でなんだか楽しそうに話すウヨ君たち。
しかし、ニホンちゃんの顔は真っ青。今にも泣きそうです。
「イヤ！そんなの絶対にダメ！オオカミなんかが来たらみんな死んじゃうの！」
「ハハハハハ！ニホンちゃんは怖がりすぎだよ。こいつらは…」
「駄目ったらダメ～！」

オオカミなんてコリゴリだ。そう思うニホンちゃんなのでした。
解説マンセー名無しさん投稿日： 2006/03/22(水) 23:15:30 ID:BIl8oplK: 元ネタと解説

元ネタは今月12日に山口県岩国市で可決された米軍空母艦載機移転拒否の住民投票です
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060312it14.htm

反対の理由は騒音問題や治安の問題などいろいろあるでしょうけど、一番の懸念材料は有事の際のことでしょうか。
本来ならこのニュースの肝はたらい回しにされる米軍基地問題と、今後予想される他地域での同様の反発でなんでしょうが、
国内問題で扱うのが難しかったんでこんな風にしてみました。