戻る <<戻る | 進む>>
第2647話 マンセー名無しさん 投稿日: 2006/12/26(火) 03:54:02 ID:0ZUyTqSc
一日遅れですがクリスマスネタを・・・。

「戦場のクリスマス」

冬休み直前のある日、校庭ではEU町の男子がサッカーをしています。
それを鉄棒の側で眺めていたエリザベスちゃんがアーリアちゃんに話しかけました。
「小さいときに、おじい様から第一次大喧嘩の最初の年のクリスマスのお話を聞いたこと
がありますわ」
「どんな話だ?」とアーリアちゃん。
エリザベスちゃんは語り始めました。


第一次大喧嘩の時、EU町はエリザベス家・フランソワーズ家・ロシアノビッチ家
を中心とする連合家とドイッチュラント家・ハプスブルク家を中心とする同盟家に
別れて戦っていました。
最初、この喧嘩はほんの数ヶ月で終わると誰もが信じていました。
そしてこの年のクリスマスは暖かい我が家で迎えることができるとも・・・。

しかし、フランソワーズ家の庭にドイッチュラント家とエリザベス家・フランソワーズ家が
互いに細長い穴を掘って睨み合っていたため戦いは膠着状態となり、12月を迎えても
戦いが終わることはありませんでした。

そして、ついにクリスマスを迎えました。その時、突然両者の攻撃が止んだのです。
すると穴の中からアーリアちゃんのおじいちゃんにあたるヴィルヘルムとエリザベスのおじい
ちゃんにあたるジョージが出てきました。
二人は握手をし、ジョージはウイスキーを、ヴィルヘルムはソーセージを差し出して互いの国の
言葉で歌を歌い、クリスマスを祝いました。
そしてなんと、二人はサッカーを始めたのです。この試合はボールのパンクによって
終了してしまいましたが。。。
クリスマスが終わると二人は互いの持ち場に戻り再び戦いが始まりました。
その後、第一次大喧嘩が終結するまで二度とこうした交流は持たれませんでしたが、二人にとっては
かけがえのない思い出となったのです。

エリザベスちゃんが語り終えると感慨深げにアーリアちゃんが言いました。
「そんな話、うちの祖父は一度もしてくれなかった。喧嘩の最中でも敵味方関係なく
クリスマスを祝ったなんて・・・」
「まだあの頃は我が家では喧嘩もスポーツの一つと考えられていましたわ。第一次
大喧嘩も中盤に差し掛かると、もうそんな考えは誰も持たなくってしまいましたけど。
でも、もうEU町でかつてのような大喧嘩は起こらないと思いますわ。わたくしも普段は
フランソワーズちゃんといがみ合っていますけど、本当は彼女のことそんなに嫌いじゃな
くてよ」
「これからはEU町も統合の時代だからな」とアーリアちゃん。

「いいなぁ・・・。何だかんだ言ってEU町のみんなは仲良しだもんね」
タイワンちゃんが割って入りました。

果たしてアジア町のみんなが仲良しになる時代は来るのでしょうか・・・?


ネタ元はこちら

ttp://www3.kiwi-us.com/~ingle/topix-2/christmas%20truce.html

この作品の評価を投票この作品の評価   結果   その他の結果 Petit Poll SE ダウンロード
  コメント: