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第28話 ナナッシィ 投稿日: 2003/01/26(日) 18:05 ID:jZl99yB.
『猟奇的なチョゴリ(後編)』

「ニホンさん、昨日はお世話になったニダ、カムサハムニダ」
「は、ははは・・・・気にしないでチョゴリちゃん」
「・・・何で距離をおいて座るニダか?」
「は、ははは・・・・ケンチャナヨ」
昨晩のお礼にとチョゴリちゃんがニホン家にやって来ました。
しかし、昨晩のチョゴリちゃんと今日の学校でのカンコ君の姿を思い出して
ニホンちゃんはっきり言って腰が引けています。
学校で見たカンコ君は体中包帯だらけで、口も聞けない様子でした。
誰に聞かれてもその理由を答えたりせず、ただ沈黙を守っていたのです。

「(まあ、自分の妹にやられたなんて言えないし、言っても信じてくれないよね)」
「・・・ニホンさん」
「は、はひぃ!?」
びくりと姿勢を正してチョゴリちゃんに向かい合うニホンちゃん。汗だくです。
そんなニホンちゃんの様子に訝るような表情をしたチョゴリちゃん。
ですが、そのまま続けます。
「もう、ウリはオッパと兄妹の縁を切ることにしたニダ」
「・・・え?」
「今までもあのオッパのせいでひどい目にあってきたニダ。これもいい機会だと思うニダヨ」
「で、でも・・・」
「・・・・そしたら、ニホンさんの妹にしてくれるニダか?」
明らかな寂しさを映しながら、精一杯に笑顔をつくろうとするチョゴリちゃん。
それはまるで捨てられて道を彷徨う子猫のようでした。ニホンちゃんは心は乱されます。
カンコ家と縁切りをすれば、チョゴリちゃんの頼るところはニホン家以外ありません。
ですが、チョゴリちゃんを受け入れることが両家にどんな結果をもたらすか・・・
ニホンちゃんには想像すらできませんでした。
ニホンちゃんが答えに窮しているのを見て、チョゴリちゃんが口を開こうとした時
「んんん〜〜〜?な〜んのはなししているの〜?」
現れたのは酒に酔って足元のおぼつかないサヨックおじさんでした。
近頃は(昔もですが)何をやってもうまくいかず、酒におぼれる毎日なのです。
サヨックおじさんは酒臭い口を近づけてチョゴリちゃんに聞きました。
「ねぇ〜チョゴリちゃ〜ん?なんのおはなししてたの〜?」
「おじさんには関係ない話ニダ、席をはずして欲しいニダ」
チョゴリちゃんは視線だけサヨックおじさんに向けてはっきり答えました。
ニホンちゃんは冷や冷やしながらも、チョゴリちゃんの堂々とした姿に感心しました。
しかし、サヨックおじさんは面白くありません。
もともと少ない思考力がアルコールで限りなくゼロに近づいていたサヨックおじさんは
考えるよりも、言葉を発するよりも、その不快感を行動で直接ぶつけました。
『バシッ!』
「きゃ!」
乾いた音とニホンちゃんの悲鳴が居間に響き、チョゴリちゃんは叩かれた頬に手をあてました。

「このガキ!お前があの施設にいられるのは俺のお陰なんだぞ!
 それがこの恩人に対する態度なのか!?早く帰って反省しやがれ!」
チョゴリちゃんは涙を堪えながらサヨックおじさんを睨み返して叫びました。
「ウリはニホンさんとお話がしたいだけニダ!帰るのはおじさんの方ニダ!」
『バシッ!』
サヨックおじさんの手がチョゴリちゃんのもう片方の頬に伸びました。
チョゴリちゃんも今度は耐え切れず、畳の上にうつ伏せに倒れこんでしまいました。
「言わせておけば図に乗りやがって・・・許さねぇ!」
「止めて、止めてよおじさん!」
チョゴリちゃんの背中に近づいていくサヨックおじさんを、
ニホンちゃんが必死に抑えようとしましたが、大人の男と女の子では腕力に差がありすぎます。
「どけぇ!」
「きゃあ!」
チョゴリちゃんは耐えていました。いじめに耐え、孤独に耐え、悲しみに耐えていました。
そして、少しだけ強くなろうと、その一歩を踏み出そうとしていました。
ですが、訪れたのはいわれなき暴力と自らに対する無力感。
両頬の痛みと熱が屈辱感を増し、チョゴリちゃんの感情の堰を一気に崩壊させました。

「う・・・うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんん!!!!」

それまで堪えてきた全てが、その小さな体から溢れ出してゆきます。
「こ、このガキ、泣いたからって許されるとでも・・・」
その時でした。

『バタン!バタバタバタバタ!バタッ!』
『!!』
そこに現れたのは全身に包帯を巻いた、ヒーローとは程遠い姿の少年。
しかし、その弱弱しい体からは信じられない程の怒気が発せられていました。

「チョゴリを泣かす奴は、ウリが許さないニダ!!!!」

カンコ君は雄叫びをあげながら、サヨックおじさんに傷だらけの体で体当たりをしました。
潰れた蛙のようなうめき声を発しながら仰向けに倒れこむサヨックおじさん。
カンコ君はそのまま馬乗りになると両腕をめちゃくちゃに振り回して殴りつけます。
サヨックおじさんは混乱状態に陥り、訳のわからないことを口にしながら
無理矢理殴り返してきました。
その拳を顔面に喰らいながらも、カンコ君は狂ったように殴り続けました。
「ニダアアアァァァ!!!」
突然の事態に呆気に取られていたニホンちゃんとチョゴリちゃんでしたが
カンコ君の叫び声に我に帰り、今度はカンコ君を押さえつけようとしました。
「オッパ!オッパ!止めるニダ!正気に戻るニダ!」
「もう止めてカンコ君!おじさんが死んじゃう!」
その後、帰宅したウヨ君が加勢し、何とかカンコ君をサヨックおじさんから引き剥がすと、
サヨックおじさんはみっともない悲鳴をあげて裸足で外に逃げていきました。
なおもその背中を追いかけていこうとするカンコ君を三人がかりで押さえつけます。

おじさんの姿が見えなくなってから暫くすると、カンコ君は落ち着きを取り戻してきました。
「・・・もう大丈夫ニダ・・・離すハセヨ・・・」
三人がカンコ君の体を解放すると、カンコ君は上体を起して立ち上がりました。
そして、三人に背中を向けたまま、その場の重苦しい沈黙を振り払うかのように言いました。
「ニホン・・・チョゴリを庇ってくれたことに礼をいうニダ、カムサハムニダ」
突然言われたお礼の言葉にキョトンとしているニホンちゃんを置いて、
「チョゴリ、送っていくニダヨ」
と言うとカンコ君はそのまま部屋を出ていってしまいました。

夕陽を背に並んで歩いていく兄妹をニホンちゃんとウヨ君が玄関の外で見送りました。
するとチョゴリちゃんが突然振り返り、ニホンちゃんの所まで駆け戻ってきます。
チョゴリちゃんは俯きながらいつものおどおどした口調で言いました。
「あの・・・さっき言ったこと・・・無かった事にして欲しいニダ・・・」
ニホンちゃんは一瞬ポカンとした後、笑顔で答えました。
「ええ〜、何のこと?私全然覚えてないんだけど?ふふふ」
「・・・・カムサハムニダ!」
チョゴリちゃんはちょこんと頭を下げると、ニホンちゃん達に手を振りながら
笑顔でカンコ君のもとへ駆けて行きます。
カンコ君の隣につくと、チョゴリちゃんはカンコ君の手を取り腕を絡ませました。
「い、いきなりどうしたニダ?」
「オッパ、仲のいい家族はこうするものニダよ♪へへへ」
「・・・・勝手にしる!」
そっぽを向きながら満更でもない様子のカンコ君。
顔が赤いのは夕陽のせいだけではなさそうです。
カンコ君たちの姿が遠のいていくのを眺めながら、ウヨ君が言いました。
「今日はちょっとだけあいつのこと見直したよ。チョゴリのこと体張って守ったんだから。
 いつも口でだけ偉そうなこと言ってるだけの奴かと思ってた」
その言葉にニホンちゃんが頷きます。
「きっと町内のみんなと同じ、ううんそれ以上に家族思いなんだよ。
 ただ、ちょっと暴走しがちなのが玉に傷かもね・・・」
「その思いを隣人にも向けてくれればなぁ」
「じゃあ武士、チョゴリちゃんと付き合えばいいんじゃない?
 カンコ君と家族になればきっと大切にしてくれるよ?」
いぢわるな笑みを浮かべるニホンちゃん。
「やめてよ姉さん・・・カンコと兄弟なんて想像しただけで吐き気がしてくるよ」
「ん〜それじゃ私がカンコ君と付き合うしかないの?」
「・・・もういいよ!僕が悪かったよ!」

「オッパ・・・・」
「何ニダ?」
「昨日のこと、ミアナムニダ(ごめんなさい)」
「・・・・・・・・・・・・・・ケンチャナヨ」
「・・・でも、覗きはやめるハセヨ」
「・・・・・・・・・・・・・・ケンチャナヨ」
   『ドフッ』
「・・・・・・・やめるハセヨ?」
「・・・・・・・・・・了解ニダ」

おしまい

解説 ナナッシィ 投稿日: 2003/01/26(日) 18:14 ID:jZl99yB.
(解説)
え〜、ごく個人的な萌えを駄文にしたダメ人間のナナッシィです。
ですので、総督府でコソーリとうpするだけにしときませう。
ソースは「久○の行動に韓国人が激怒!!」という2chのスレです。
ttp://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1043252512/l50
韓国で大ヒットしたらしい映画の主演女優をゲストに呼んだニウステで
司会の○米が本番中に彼女をどついたので韓国人が怒ったニダ!とのこと。
話のタイトルも、この映画からとりまして・・・(←パクリニダ!反省しる!)。
まあ、今回の作品のテーマはかの国の家族愛といったとこです。(投げやり)
ていうか・・・ウリはチョゴリちゃんを書きたかっただけニダ!チョゴリ萌え!
どうしてチョゴリちゃんの萌え絵が見つからないニダ!ウワァァァンヽ(`Д´)ノ !

・・・はあ、やっぱりダメだ・・・欝だ氏のう・・・。
すいません、暴走しすぎて駄文でスレを無駄遣いしてしまいました。
謹んでお詫び申し上げます。連投も謝罪します。ごめんなさい。
あうあう・・・読み返すと全然つじつまが合っていなかった・・・ウワーン(ノД`)
重ね重ねスレ汚しになってしまいますが、訂正をうpさせていただきます。

・・・・・・
そして、ニホンちゃんの懐中電灯に映し出されたのは、
「い、いきなり殴るなんてひどいニダ!ウヨは謝罪しる!」
お約束通りの逆切れで顔をキムチ色にしたカンコ君なのでした。

「おい、カンコ。チョゴリの事を覗いてたストーカーってのは貴様なのか?」
カンコ君の戯言には全く耳を貸さず、ウヨ君は汚物を見るような目で聞きました。
「違うニダ!ウリはチョゴリのことが心配で見に来ただけニダ!」
「じゃあ、姉さん達が入っている風呂場を覗こうとしたのはどういうことだ?」
「フ、フン!ウリはニホンの貧相な体なんか見たくとも何ともないニダヨ!」
「・・・つまり、見たかったのは妹のチョゴリの方、ということか?・・・この下衆が!」
「・・・あ・・・いや・・・そういう・・・」
「・・・・・・・・・最低!」
ニホンちゃんはほとほと愛想が尽きたという表情で後ろを向いてしまいました。
ウヨ君がゆっくりと関の孫六を鞘から抜いていきます。
宵闇の中なのにその刀身からは鋭い閃光が放たれていました。
「もはや、人の風上はもちろん風下に置く事も許されない・・・
 地上に存在することすら罪な外道よ・・・せめてもの情け、この一太刀で・・・」
「ま、待つニダ!これは濡れ衣ニダ!誤解ニダヨ・・・・・」
普段は赤みを帯びたカンコ君の顔がみるみる青ざめていきました。
・・・・・・・・

D−13様
どうも初めまして。レス、参楠です。文章に萌絵に張り切ってらっしゃいますね。
両方で才能を発揮できるとは、厨房な私にはうらやましい限りです。
がんがれ〜。応援してますよ〜(T^T)/~~(←パクリニダ!ナナッシィは反省汁!)

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