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第17話
U−33 ◆JOCEixq6zU
投稿日: 2006/01/28(土) 19:12:45 ID:ftoq/75o
『新型インフルエンザ』
「さくら、手をしっかり洗ってうがいをした?外から帰ったらすぐしないとだめよ」
ママが口うるさく言うのも無理はありません。インフルエンザが流行りだして、地球小学校でも欠席を
する子が出始めているのです。
「ママの言うとおりだよ。予防接種をしていても、100%かからないわけじゃないんだからね」
パパもママに加勢します。
「ねえパパ、アジア班では、鳥のインフルエンザにかかってお休みしてる子がいるんだけど、それって
とてもこわい病気なんでしょ」
ニホンちゃんがパパに聞くと、
「うん、そのことが保健所のチラシに書いてあったね」
そう言ってパパが説明をしてくれました。
「その子たちは鳥から感染しているんだけれど、本当に怖いのはウイルスが変異して、ヒトからヒトへと
感染する新型のインフルエンザウイルスが現われることなんだよ。昔、フラメンコ先生の家から流行り
はじめたインフルエンザで、この町でもおおぜいの人が亡くなったときのようにね」
「その新型のウィルスってどうやってできるの」
「ブタはヒトのインフルエンザにも鳥インフルエンザにもかかりやすい動物なんだけれど、その両方に
感染したブタの体の中でウィルスが混ざり合って、新型のウィルスができるといわれているね」
「じゃあチューゴ君のおうちみたいに、庭先で鶏やブタを飼ってるところは危険なのね」
「そう、チューゴ家はいろんな感染症の発生源だね」
そしてパパはつけ加えて言いました。
「家畜からかかる感染症には、ほかにもブルセラ症とか……」
それを聞いたとたん、ニホンちゃんが叫びました。
「ブルセラ?やだ!パパ、いやらしー!」
パパはあわてて言いました。
「いや、これは病気の名前であって、そんな変な意味では」
でもニホンちゃんは、もうパパの言うことなど耳に入りません。
「ああ、パパも中年のエロいオッサンだったのね。幻滅したわ」
ニホンちゃんは子供部屋に飛び込むと、バタンと大きな音を立てて扉を乱暴に閉ざしました。
お部屋の前でパパはショボーンとするのでした。
解説
U−33 ◆JOCEixq6zU
投稿日: 2006/01/28(土) 19:14:30 ID:ftoq/75o
(ソース)
新型インフルエンザに関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html#2-4
Wikipediaの「ブルセラ症」の説明(ほんとにこう書いてありますw)
ブルセラ症(brucellosis)とは、ブルセラ(Brucella)属の細菌に感染して起こる人畜共通感染症。
家畜との接触・乳製品の摂取を通じてヒトに感染する。1887年、イギリス軍の軍医デビッド・
ブルース(Sir David Bruce)によって病原菌が発見されたため、この名前が付いた。
なお、女子生徒の体操着や制服を表すブルセラとは何の関係もない。
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