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第37話
MA ◆CHINAxNIU2
投稿日: 2006/02/11(土) 13:13:05 ID:VwQuaMHE
『ふよう』
「ツノホコリ モジホコリ ムラサキホコリ…」
「やれやれ、君の興味本位にもこまったものであるな。僕は67ページをみたいのだが」
「え、ええ、う、うん、いいよー。いま65ページみてるから、も、もうちょっと待ってゲルマッハ君」
うれしそうに自分の席でねっとりと図鑑をみていたニホンちゃんは、ゲルマッハ君に呼びかけられてびっくりしゃっくりちょっとどもり気味。
「急いではいないのでゆっくりしてくれたまえ」
みんなの持ち物だからな、とゲルマッハ君は付け加えました。
そう、この図鑑はみんなで少しずつ積み立てて買ったもの。お金をだした子だけが借りることができるのです。
そこへメニスちゃんがやってきました。
「うわぁ、なにこのキモチワルイの」
「キモチワルくなんかないよぅ」
こわごわと図解やら写真やらを見たメニスちゃんは、やっぱりこういうのダメとかぶりを振りました。
小学生のわりには大きな胸が震えます。
「わたしこういうの見るためにお金積み立てたわけじゃない…返してっていえばお金戻ってくるかな?」
「「ヽ(;´▽`)ノ ?ハァ? ヽ(OL O;)ノ 」」
「お か ね かえして!」
「そっ、そ、そそんなこといわれても」
かえしてくださいかえしてください、かえしてください、かえしてください。かえして!
そう連呼する不思議ちゃんっぷりに、ニホンちゃんは眩暈をおこしました。
「わたし、メニスちゃんがよくわからくなっちゃった…」
藁にも縋るおもいでゲルマッハ君に訊ねると、彼は遠くを見つめてひとこと。
「この世には不思議なことなど何もないのだよ、セキ君」
「セキ君ってだれ(泣」
どっとはらい
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