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第49話 かなだらま 投稿日: 2006/02/26(日) 22:00:05 ID:hxmifjoU
「タ○ベと一緒じゃん!」

この頃地球町では鳥が死んでしまう恐ろしいウイルスがさまざまな家に蔓延しています。そして、フランソワーズ家の鳥もかかってしまいました。
「ねぇ、聞きました?フランソワーズ家でも例のウイルスが出たんだそうですよ」
「え?本当ですか。恐いですねぇ」
口コミというのは恐いもの。情報は瞬く間に町中へと伝わり、フランソワーズ家の鶏肉は売れません。酪農製品の売り上げが家計の大部分を支えているフランソワーズ家にとっては一大事です。
「仕方がありませんわ、お家のために私が人肌脱ぎましょう」
そう思い立ったフランソワーズちゃんは、クラスメート達を家に招くことにしました。

「フランソワちゃん、いったい何をするのかなぁ?」
「どうせ鶏肉のPRニダ。鶏肉ならウリナラの方がマシソヨニダ。ホルホルホル…」
「でもオッパ、アボジも前にかかってなかったニカ?」
「しーーっ!それは内緒ニダ!!(小声)」
「聞こえてるよ…」
「ちょっとそこ、静かにしてもらえませんこと?」
「は、はいニダ。…チョゴリ!おまえのせいで怒られたニダ!全くおまえという…ニダニダ」
妹に小声でまだ何かニダニダ言ってるカンコ君はほっといて、フランソワーズちゃんは声を張り上げました。
「えー、それでは始めさせていただきますわ。我が家の鶏肉は危ないと言われておりますけれど、そんなことはございません!ですので…」
「えーっとぉ、しょ、証拠は…」
おずおずとニホンちゃんが手を挙げました。
「おほん、それでは証拠をお見せいたしましょう。シェフ、例のものを」
フランソワーズちゃんがそう言うと、厨房からシェフが鶏肉料理を乗せた台車を運んできました。
「ま、まさか…いや、フランソワちゃんに限ってそんな…」
しかし、はたしてニホンちゃんの予感した通り、フランソワーズちゃんは料理を口に運び、こう言いました。
「うん、おいしいですわ。皆さんも我が家の鶏肉を食べましょう!」

ニホンちゃんは思いました。人間やることは一緒なのだ、と。

解説 かなだらま 投稿日: 2006/02/26(日) 22:05:21 ID:hxmifjoU
【解説】
フランスでも鳥インフルエンザが発生し、日本などがフランス産鶏肉の輸入を停止しました。イメージ回復を狙ってシラク大統領がやったのは…
武部(いい加減はよやめろや!)やアメリカ農務長官(だったかな?)と同じパフォーマンスでした…

パフォーマンスは万国共通なんですね…

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