戻る <<戻る | 進む>>
第50話 かなだらま 投稿日: 2006/03/04(土) 11:35:50 ID:Red8HKUh
「イン堂の笑顔」

ぴーんぽーん
「あ、アメリー君じゃないか。久しぶりだねぇ」
嫌な顔一つせず出迎えてくれるイン堂。こいつの笑顔は見る者を和ませる。
「ああ、この辺の散歩ついでにお前に言いたいことがあってな…」
「ふふ、…わかった。入りなよ」

最近はイン堂の家も綺麗になったものだ。まぁまだ汚いところもあるがな。
「で、話って何だい?」
ダージリンを淹れながらイン堂は聞いてくる。
「ああ、あのな、」
「…チューゴ君のことかい?」
…ことん…
ティーポットを置く音が部屋に静かに響く。
「…わかってたのか」
「まあね」
ティーカップを運びながらイン堂はうなずく。
「なら話は早い。もし俺がチューゴと不仲になった時…」
「俺の味方につけ、と…」「で、どうなんだ」
「断る。僕には僕のやり方がある」
「お前の花火を認めてやんねーぞ!」
「別に構わない。君の敵が一人増えるだけだ」
笑顔を湛えイン堂は悠然と答える。
「それに」
さっきまでと変わらない屈託ない笑顔でイン堂は耳元に囁く。
「君んちのパソコンと薬、誰のおかげなのかな?」
俺は答えることができなかった。
「ふふふ、早くしないと茶が冷めるよ」

こうして俺は呑んだ。茶も、イン堂の言い分も。
…ニホンと違ってイン堂は恐い奴だ。

解説 かなだらま 投稿日: 2006/03/04(土) 11:41:57 ID:Red8HKUh
【解説】
ブッシュ米大統領が訪印。対中協力をつっぱねられたにも関わらずインドの核開発を認めたブッシュ大統領…。私の駄作みたいなこともあったのかも知れませんな。

>586 氏、どうですかね?

この作品の評価を投票この作品の評価   結果   その他の結果 Petit Poll SE ダウンロード
  コメント: