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第4話 処女作? 投稿日:  2006/05/20(土) 11:11:14 [ pvLnbciQ ]

『頭文字T』


(スタート前)

 夜深い山の上、そこにあつまるは、鋼鉄の獣たち。
 目指すものは「最速」という獲物。
 今日も山に獣たちの咆哮が響き渡る。

<さぁ、いよいよきました『チキチキダンヒルレース・ドカンもあるよ!』5分前です!>
 実況者の目の前には、各家のMBTたち。いまかいまかと、スタートコールを待ちわび、エンジン音を響かせる。
 実況者の声にも力が入ってくる。
<その実力はみんなが知っている! 『アイアムナンバー1!』アメリー君のエイブラムス!>
 既に勝利を確信しているのか、アメリー君は戦車の上でガッツポーズを決めています。
<戦車発祥家は伊達じゃない! 『勝利と栄光は英国のもの』エリザベスちゃんのチャレンジャー!>
 優雅に一礼したあと「勝利は我が家のものですわ!」と高笑い。
<最新鋭の機構を組み込んだ意欲的な機体! 『文句があるならベルサイユにいらっしゃい』フランソワーズちゃんのルクレール!>
 エリザベスちゃん同様の高笑い。しかし、ピンと立てた小指の先の気品さは誰にも真似できないでしょう。
<これぞまさしく鋼鉄の獣! 『ドイツの戦車は世界一!』アゲルマッハくん&アーリアちゃんのレオパルド!>
 いつもは冷静沈着なゲルマッハ君も戦車の話となると血が騒ぐのか、アーリアちゃんの制止を振り切り「ドイツの科学力は世界一ィィィィ!」と雄たけびをあげています。
<情熱だけじゃないところも見せてくれ! 『前進一速後進五速』マカロニーノ君のアリエテ!>
 微妙に失礼な紹介ですが、本人はいたって気にせず、バラの花を女性に投げてます。レースも投げないでくださいね。
<腹をこすったら穴が開く? そんなことは無い! 『遅れてきた第三世代』ニホンちゃんの90式!>
 歓声が上がるほうへ上がるほうへと、ぺこぺこ頭を下げる仕草は、まるで小動物です。
<安全第一設計! 『生き残るためには手段を選ぶな』紫苑ちゃんのメルカヴァ!>
 その独特の形状をもつ戦車に、コアなファンが群れを成しまくって集まりまくってます。ちなみに、私が一番好きな戦車もコレです。
<鉄のカーテンに隠されたその力は未知数! 『T−72神の後継者』ロシアノビッチ君のチョールヌィ・オリョール!>
 T−72信奉者名物の「オブイェークト」合唱のなか、ウオトカをラッパ飲みにするロシアノビッチ君。未成年がどうたらというのは、言わないほうが花なのでしょう。きっと。
<初の家庭内生産戦車でどこまでいけるか! 『動力源はキムチです』カンコ君のK1!>
「なぜウリだけそんな紹介ニダッ?!」
<だってキムチですから!>
「実況者に謝罪と賠償を請求するニダー!」
 各家の紹介が終わると同時に、スタートランプが点灯。
 高らかに響き渡たるエンジン音。選手や戦車だけでなく、観客すらもスタンビートの一歩手前です。
「5」選手が戦車に乗り込み始めます。
「4」観客の歓声。
「3」振られる応援の旗。
「2」回転数があがるエンジン。
「1」そして一瞬の静寂。

「スターーーーーーートッ!」

解説 処女作? 投稿日:  2006/05/20(土) 11:14:04 [ pvLnbciQ ]

ちなみに、この後の展開として
ドイツフランスイギリスの三カ国とイタリアの話を考えてます
評判良かったら、続けます
悪かったら、封印した後落ち込んどきます

あと
チキチキダンヒルレース

チキチキダウンヒルレースでした

誤字多いなぁ、私orz

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