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第5話 処女作? 投稿日:  2006/05/21(日) 15:06:02 [ zW7NVhdM ]

『頭文字T』

(ロシア・ニホン戦)


<各車いっせいにスタート! 飛びぬけたのは……ロシアノビッチ君のチョールヌィ・オリョール! 黒鷲の愛称は伊達じゃない!>
 他戦車の全備重量が60t前後あるのに比べ、チョールヌィ・オリョールは49tしかありません。この軽さは、かなりのアドバンテージです。
<二番手は半身遅れてのニホンちゃん! スタートダッシュは実力未知数・ダークホースの二者が競りそっている!>
 90式は50t。49と50ではそう変わらないように思えるものの、単位はt(トン)。女性は1kgで大騒ぎするのを見れば、その差もわかろうというものです。
 ターボチャージド・ディーゼルの轟く重低音と、ガスタービンの突き抜ける高音。
 ギャラリーの魂を震わす協奏曲を響かせつつ、ロシアノビッチ君とニホンちゃんが第一コーナーに突入しました。
 ここからは二車線と狭くなるものの、どちらもも譲らず、スピードも緩めません。
「ここだっ!」
「くっ?!」
 一切速度を落とさないでカーブに突入し、超信地ドリフトで脱出するするロシアノビッチ君。
 コースをふさがれたニホンちゃんは、仕方無く速度を緩めましたが。同じように超信地ドリフトでコーナーを攻めて行きます。
<コーナーでロシアノビッチ君、ニホンちゃんを振り切ったー!>
 車間距離がほとんど無い連続ドリフト、その一瞬の芸術ともいえるパフォーマンスに観客が歓声を上げます。
「うぉぉぉ、すげぇ!」
「もしかして、このまままぶっちぎりかよ?!」
「オブイェークトォォォォー!」
「いやっ! ニホンのキューマルもまけてねぇぜ!」
「お、後続が来たぞ」

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