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第9話 処女作? 投稿日:  2006/05/23(火) 07:33:50 [ x9ppbfXY ]

(イギリス・フランス・イタリア戦)

「お、後続が来たぞ」
 その声につられて見ると、チャレンジャーとレオパルドが並んで……いや、多少レオパルドが有利でしょうか? 見る見るうちにその巨大な車体で視界を塞ぎつつ、こっちに向かってきます。
<三番手にレオパルドとチャレンジャーがコーナーに突……ああぁ〜っ?!>
 コーナーに突入したエリザベスちゃんのチャレンジャーの履帯がはずれ、ゲルマッハ君&アーリアちゃんのレオパルドを巻き込んでのクラッシュ!
 62tもある戦車のドリフトに耐えかねたアスファルトが弾け飛び、観客に降り注ぎます。
<クラッシュ! クラッシュです! チャレエンジャーのアクシデントにレオパルドが巻き込まれた模様! それを横目に、各車がコーナーを抜けていきます>
 特にフランソワーズちゃんは、
「だから、忠告したでしょう『ダイエットなさい』と、オーッホホホホ」
 と、無線でいやみをいってきました。
「お、おい。エリザベス?」
 そうあせったのは、ガードレールとチャレンジャーに挟まれ、抜け出そうとしていたアーリアちゃん。
 あせるのも当然。チャレンジャーの砲身がキリキリと動き始め、照準を合わせていきます。
「蛙食いごときに、負けるわけにはいきませんっ!」
 そう叫ぶと、なんら躊躇せずに主砲発射するエリザベスちゃん。
 砲身から飛び出したAPFSDS(翼安定装弾筒付徹甲弾)が、見事にルクレール後部のパワーパックに突き刺さりました。
 運良く爆発はしませんでしたが(ディーゼルは爆発しにくいのです)、エンジンがやられた以上、レース続行は不可能です。どんどん追い抜かれていきます。
「何てことするんですのっ?! この……田舎娘っ!」
 かなりの恐怖を感じたのでしょう、フランソワーズちゃん、顔面神経痛のような表情です。毒舌にいつもの切れがありません。
 それどころか、報復のための目標が少しずれています。
 そう、ルクレールの砲身は、チャレンジャーでなくレオパルドに向けられているのです。
「おいおいおいおいおい! ボクらは関係ないだろう!?」
「問答無用っ!」
<おおっとぉっ! フランスワーズちゃん。何を血迷ったか、レオパルドに向かって発砲しているぞぉっ!>
「くそっ! アーリア、打ち返せ!」
「当然だ、兄上!」
 共に動けない三者の近距離砲撃戦は凄まじく、最新の装甲をまとった戦車がクズ鉄に変わるまで、そう時間はかからなかった。
<イギリス、フランス、ドイツがリタイア! 優勝候補の一角が早くも崩れたぁっ! 巻き込まれただけのドイツが可哀想です>
「先に打ってきたのはあなたでしょう!」「その鼻が曲がりそうな香水臭さ、近寄らないで下さる!?」「よしわかった。二人まとめて成敗してくれる!」
 ヨーロッパ三人娘は、レオパルド「だった」塊をなでるゲルマッハ君を尻目にキャットファイトに突入していきました。

・イギリス:履帯剥離によるクラッシュによりリタイア
・ドイツ:イギリスのクラッシュに巻き込まれた後、フランスからの近距離砲撃を喰らいリタイア
・フランス:いらん事言いの性格が災いし、イギリスの砲撃を喰らいリタイア

解説 処女作? 投稿日:  2006/05/23(火) 07:42:56 [ x9ppbfXY ]

仕事前にちょっとアップー
ちなみに、各国の戦車のヴァージョン(正式名称?)は次のとおりですー
レースの数字とうは、これらの戦車のスペックを元にやってます

エイブラムスM1A2
チャレンジャー2E
AMXルクレール
レオパルト2A6
C1アリエテ
90式
メルカヴァMk.4
チョールヌィ・オリョール
K1A1

第3世代と第3・5世代が混ざってますが、気にしないでください
というか
同じ「第3世代」でも開発時期が違うので能力に差がありすぎるんですよねー
レースになんないw

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